2020 Fiscal Year Annual Research Report
Non-destructive quantitative estimation of hydrogen trapped at lattice defects in metals using positron annihilation spectroscopy
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18K03584
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
佐藤 紘一 鹿児島大学, 理工学域工学系, 教授 (30378971)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
畠山 賢彦 富山大学, 学術研究部都市デザイン学系, 准教授 (30375109)
徐 ぎゅう 京都大学, 複合原子力科学研究所, 准教授 (90273531)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 格子欠陥 / 水素 / 金属 / 陽電子消滅 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は陽電子消滅分光法を用いた金属材料中の水素が捕獲されるサイトと量を非破壊で検出する実験手法を確立することを目的として、(1)水素捕獲前後における空孔型欠陥の陽電子寿命値の変化の実験による取得、(2)上記の寿命値の変化のシミュレーションによる取得、(3)透過型電子顕微鏡観察による欠陥検出と昇温脱離ガス分析による水素捕獲サイトとその量の取得を実施した。 研究期間を通して以下のような成果を得ることができた。①電子線照射したタングステンを、圧力を変えた水素ガスに曝露して、水素チャージを実施した。電子線照射で形成した原子空孔が捕獲する水素数が変わるため、それに従って実験で得られる陽電子寿命値が変化することを期待したが、期待した結果は得られなかった。本件について、再現性の確認も兼ねて今後追試験を実施する予定である。②電子線照射した低放射化フェライト鋼F82Hに電解水素チャージを行ったところ、照射によって形成した原子空孔集合体が水素を捕獲し、陽電子寿命値が低下することが分かった。③上記の実験結果に関連して、鉄とタングステンの空孔型欠陥が水素を捕獲した際の陽電子寿命の変化を陽電子の波動関数のみを簡易的に求める手法によって得た。また、陽電子寿命シミュレーションを二成分密度汎関数法を用いて計算できるABINITによって実施できる体制を構築することができた。④電子線照射したF82Hの水素の捕獲サイトを同定するために、透過型電子顕微鏡観察と昇温脱離ガス分析を実施した。材料中で欠陥に捕獲されながら水素が拡散する現象をシミュレーションで調べ、実験結果と比較することで、電子線照射したF82Hの水素の捕獲サイトを同定することができた。 以上から、陽電子消滅によって空孔型欠陥に捕獲された水素をある程度定量的に評価できるようになったが、完全ではないため、今後も追試験を実施する必要がある。
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[Journal Article] Change in the positron annihilation lifetime of vacancy clusters containing hydrogen atoms in electron-irradiated F82H2021
Author(s)
Koichi Sato, Yohei Kondo, Masakiyo Ohta, Qiu Xu, Atsushi Yabuuchi, Atsushi Kinomura, Masahira Onoue, Takashi Onitsuka, Masahiko Hatakeyama, Hirotomo Iwakiri, Daiji Kato, Yoshiyuki Watanabe, Hiroyasu Tanigawa
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Journal Title
Materials Science Forum
Volume: 1024
Pages: 71-78
DOI
Peer Reviewed
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