2022 Fiscal Year Annual Research Report
Construction of various initial data for numerical relativity simulations
Project/Area Number |
18K03624
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
瓜生 康史 琉球大学, 理学部, 教授 (40457693)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 相対論・重力(理論) / 重力波 / 相対論的宇宙物理学 / 数値相対論 / 相対論的回転星 / 連星中性子星 / ブラックホール / クォーク星 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,当初2018~2020年度の3年度の計画で,数値相対論的シミュレーションの初期データ計算コード(COCAL:Compact Object CALculator)の継続的な開発と,多様な初期データの計算を行ってきた。2020年度に本科研費の一部を利用して,国際研究会 9th East Asian Numerical Astophysics Meeting (EANAM9)を開催する準備を進めていたが,コロナ感染症の影響で2度にわたり翌年度に延期となったため,本事業の期間を2022年度まで延長した。現地組織委員(LOC)として,EANAM9を2022年9月26~30日に沖縄県那覇市ぶんかテンブス館・テンブスホールにおいて,現地89名・遠隔39名参加のハイブリッド方式で開催した。 本年度は基本的に上述の国際会議開催だけが本事業に関する実績で,研究成果については,2018~2021年度に既に達成されていると考えているが,2022年度から新規採択された科研費基盤研究C「定常波を伴う数値相対論の初期データ」に引き継ぐ形での研究成果として,「連星中性子星の初期データ・ブラックホールー自己重力トロイド・磁場を伴う相対論的回転星」についての招待レビュー論文がGeneral Relativity and Gravitation 誌に,COCALコードによる初期データを提供した連星クォーク星合体シミュレーションについての論文が Physical Review D 誌にそれぞれ掲載された。また,本研究で開発した磁場を伴う相対論的回転星の計算コードを,物質が存在しない領域がフォースフリー磁場となる解も求められるよう拡張した。このコードを用いて,超強磁場によるフォースフリー磁気トンネルが内部に形成された相対論的磁気回転星の解を世界で初めて求めることに成功した。この結果は現在投稿中である。
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Research Products
(9 results)