2019 Fiscal Year Research-status Report
Calibrating the local distance scale by observing bright stars with a dedicated infrared small telescope
Project/Area Number |
18K03690
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
板 由房 東北大学, 理学研究科, 助教 (30392814)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
筒井 寛典 国立天文台, ハワイ観測所, 技術員 (20647383)
市川 隆 東北大学, 理学研究科, 名誉教授 (80212992)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 赤外線 / 明るい星 / 測光カタログ / 変光星 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は二つある。一つ目は、銀河面に沿った銀経±5度の帯状の領域に存在する、明るい恒星の高精度近赤外線測光カタログを作成することである。現状、明るい恒星の高精度近赤外測光データは存在せず、本研究が初めて提供する事になる。二つ目は、同領域に存在する明るい恒星を繰り返し近赤外線で観測し、恒星の光度が時間変化する様子を捉えることである。恒星の光度が時間変化するタイムスケールや変化量と、それらの波長依存性を観測することで、光度が時間変化しない恒星の観測からは得られない情報を増やす事ができる。これらは、恒星の質量、進化段階、大気成分等を反映した重要な情報である。本研究によって得られる観測データは、恒星物理の理解の発展にどどまらず、銀河系形成史や銀河系の構造を研究するための重要なツールを提供する事につながる。今年度は、一つ目の目的を達成するために取得したデータについて、較正データの見直しを行って全データの再解析を行った。共同研究者らと、測光結果の信頼性を高める方法について議論を行い、最善の方法を模索しながら、データのカタログ化と論文化の作業を進めた。二つ目の目的を達成するためには、長期間に渡る観測が必要である。今年度も観測を継続し、前述の領域を複数回観測することができた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
カタログ発表のための準備を着々と進めることができた。また、繰り返し観測の方も、計画道理遂行できている。繰り返し観測は長期間行う必要があり、最終年度に成果発表を行う予定である。
|
Strategy for Future Research Activity |
近赤外線高精度測光カタログを作成し、査読付きの欧文学術誌で発表する。繰り返し観測を継続し、最終年度には繰り返し観測の結果を欧文学術誌に発表する。
|
Causes of Carryover |
年度末の施設使用料と電気代がどの程度になるか予想がつかなかったため、残金を多めに確保しておいた。
|