2023 Fiscal Year Annual Research Report
Establishing Next Generation UV-Opt-IR Standard Star Network with Hubble Space Telescope
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18K03696
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鈴木 尚孝 東京大学, カブリ数物連携宇宙研究機構, 客員准科学研究員 (20722804)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 暗黒エネルギー / 超新星 / 標準星 / 観測的宇宙論 / 宇宙望遠鏡 / 白色矮星 / 黒体輻射 / 宇宙論パラメータ |
Outline of Annual Research Achievements |
宇宙を観測するにあたって、最も基礎となる概念は正確な測光である。従来は、水素大気を仮定したシンプルな大気モデルを構築できる白色矮星を観測し、モデルを真と仮定して、1%の測光精度を達成してきた。しかしながら、遠方の超新星を使い、宇宙加速膨張の原因となる暗黒エネルギーを5%よりも精度高く測定するには、測光精度を0.5%以下に抑制する必要があり、新たな基準星ネットワークを築くことが必要となった。
我々は、黒体輻射スペクトルと同じスペクトルを持つ、大気モデルに依拠しない白色矮星を最新のGAIA衛星データの中から新たに探しだすことに成功し、2つの地上望遠鏡を使って追跡観測を行った。さらに、最も有望な星々をハッブル宇宙望遠鏡で観測し、紫外から可視、赤外に至る標準星ネットワークの構築することができた。
標準星ネットワークの構築は、宇宙の観測において最も基本となる測光の礎である。本研究により、精密な遠方超新星の測定が可能となり、減速膨張から加速膨張に転じた、宇宙の膨張史を探ることができる。加速膨張の原因となる暗黒エネルギーの振る舞いを正確に知ることが現代物理学上、最も大きな課題となっている。これまで宇宙定数と考えられてきたものが、時間変化の兆候が最新のデータでは確認されてきており、より精密な測定は必須となった。我々が発見した黒体輻射と同じスペクトルを持つ標準星は、紫外、可視、赤外の測光を正確にすることが可能であり、汎用性が高く、さまざまな機器の較正に応用できる。
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[Journal Article] Union Through UNITY: Cosmology with 2,000 SNe Using a Unified Bayesian Framework2024
Author(s)
Rubin, David ; Aldering, Greg ; Betoule, Marc ; Fruchter, Andy ; Huang, Xiaosheng ; Kim, Alex G. ; Lidman, Chris ; Linder, Eric ; Perlmutter, Saul ; Ruiz-Lapuente, Pilar ; Suzuki, Nao
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Journal Title
Astrophysical Journal submitted
Volume: TBD
Pages: TBD
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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