2021 Fiscal Year Research-status Report
大気光イメージング観測による大気重力波構造からの風速決定
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18K03728
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Research Institution | Aichi University |
Principal Investigator |
鈴木 臣 愛知大学, 地域政策学部, 教授 (60397479)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 大気光 / 風速 / 画像処理 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,大気光撮像観測で得られる大気波動パラメータからの風速の導出である.これにより,大気光観測のみで大気重力波の運動量フラックスを算出することができる.従来のように他の大型測器による風速の同時観測を必要としないため,運動量フラックス算出の時間的・空間的制限は大きく緩和され,これまでになく長期的な変動を得ることも可能となる.さらに本研究による風速導出の手法は,世界各地で実施されている大気光観測においても応用可能であるため,需要の高い超高層大気風速の汎地球的マップ作成にも貢献する. これまで,過去の大気光画像から風速を推定するアルゴリズムを開発し,高速化と簡易的な自動化をおこなってきた.最終年度は,ドイツに装置を設置してライダー(風速観測)との同時観測から風速の推定精度の確認を予定していたが,新型コロナウィルス感染症の拡大の影響により渡航できないため,現地研究者が設置対応可能なウクライナでの観測に切り替えた.ウクライナで観測するための大気光カメラの開発と日本のサーバにデータを準リアルタイムに転送する環境の整備を進めたが,梱包直後にウクライナ国内に非常事態宣言が発令され,輸出はペンディング状態である.情勢を注視しつつ来年度の早期の観測開始を目指す.ただし,状況によっては過去のOH,OI 大気光と流星レーダーの同時観測データを使用して,開発した風速推定の信頼性を調査することを予定する.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウィルス感染症の拡大の影響により渡航ができず,最終年度に予定していたドイツでのライダー(風速観測)との同時観測ができない状況にある.また,ウクライナでの観測に切り替えたものの,ウクライナ国内情勢の悪化により今年度の輸出を見送った.
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Strategy for Future Research Activity |
海外施設において本システムの速やかな定量的検証をおこなう.ただし,状況によっては信楽MU観測所でのキャンペーン観測(名古屋大学宇宙地球環境研究所のファブリペロー干渉計,またはMUレーダーによる流星観測による風速と比較)によって精度検証をおこなう.
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Causes of Carryover |
今年度に予定していたドイツでの同時観測実験,またその代替観測であるウクライナでの観測が未実施となったため. 次年度はドイツで観測実験を実施するための渡航費,あるいはウクライナへの物品の輸出費用として支出する予定である.
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