2018 Fiscal Year Research-status Report
Fatigue Lifetime of Micro Mirror on High Torsional Stress and Elucidation of Accelerated Fatigue Phenomena
Project/Area Number |
18K03836
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
泉 隼人 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (90578337)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | マイクロミラー / シリコン / 疲労 / PZT / MEMS / 圧電 / アクチュエータ |
Outline of Annual Research Achievements |
プロジェクタなどのレーザ光源を利用した投射型ディスプレプレイは、MEMS技術によるシリコンをベースとしたマイクロミラーが利用されている。自動車産業や医療産業において、マイクロミラーを用いたヘッドアップディスプレイや網膜走査型レーザアイウェアの実用化が期待されているが、ミラー回転に伴うねじり角負荷および繰返し荷重によってミラーを支持するシリコンのトーションバーが疲労破壊する問題が生じている。特に車載用電子部品は高温多湿というシリコンにとって過酷な環境下での動作保証が求められるため、製品実用化にはマイクロミラーの髙ねじり角負荷における疲労特性や疲労破壊の原因を究明する信頼性評価が必要不可欠である。 初年度は、圧電素子PZTを駆動方式としたユニモルフ・アクチュエータの原理に基づくシリコンマイクロミラーの設計に着手した。有限要素法解析ソフトウェアABAQUSを購入して固有値解析を行い、各固有モードのミラーデバイスの変形形状を評価し、2次振動モードにおいてミラーの回転運動が得られることを確認した。固有値解析にもとづいてミラーデバイスの周波数応答解析を行い、ねじり負荷に対するトーションバーの応力値について評価した。またミラーデバイスの製作や振れ角評価に備えて、デバイス駆動の要となるPZTのスパッタ成膜に関する打ち合わせ、およびマニュアルポジショナ等の実験機器を選定して納入した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
次年度に予定する透過型電子顕微鏡の限られた領域でミラーデバイスの疲労破壊挙動を観察実験する計画と併せてデバイス仕様を設計する必要があり、これにやや時間を要している。ユニモルフ・アクチュエータの原理にもとづくマイクロミラーの基本的な振動特性やねじり応力は既に解析できており、製作に向けて早急にキャッチアップしたい。
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Strategy for Future Research Activity |
有限要素法解析で所望のミラーデバイスの仕様が確定できしだい、フォトマスク設計やデバイスの試作に着手する。また透過電子顕微鏡下の観察実験を実施するため、電子顕微鏡の試料ホルダにデバイスを搭載する治具を設計・製作する。
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Causes of Carryover |
マイクロミラーの設計がやや遅れており、初年度計画に予定していたデバイス製作に必要なSOIウエハの材料費や外部機関での製作費が次年度使用額として生じた。次年度使用額は当初計画通りにデバイスの材料費と製作費に充当する。
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Research Products
(3 results)