2019 Fiscal Year Research-status Report
Development of high thermal conducting metal matrix composites with anisotropic structure and theoretical evaluation of thermal conductivity.
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18K03840
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| Research Institution | Hiroshima University |
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Principal Investigator |
佐々木 元 広島大学, 工学研究科, 教授 (30192595)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉尾 健次郎 広島大学, 工学研究科, 准教授 (90294545)
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| Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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| Keywords | 金属基複合材料 / 熱伝導特性 / ヘテロ構造 / 微細組織 / 機械的特性 / 多機能性 / シミュレーション |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は，金属母相中の分散材，強化材の分散，分布状況を種々の3次元構造制御技術を用いて，微細組織を制御し，機械的・機能的特性に異方性を付与させることにより，実用に適した高機能・多機能で異方性を考慮した不均質構造，マクロヘテロ構造を有した高熱伝導性複合材料の設計・製造技術の指針を得ると伴に，異方性組織が，種々の物性に与える影響を理論的に明らかにする事を目的とした．本年度は， 以下の研究を重点的に行った．
アルミニウム基複合材料については，アルミナ短繊維を用い，溶融状態での沈降現象を利用した傾斜機能複合材料を作製し，機械的特性の評価を行った．また，作製条件が，アルミナ粒子の分布状況に与える影響について理論的に解析を行い，溶融沈殿法による傾斜機能複合材料の設計指針を明らかにした．更に，分散材として炭素繊維およびアルミナ粒子をアルミニウム薄板に分散させ，重ね合わせ圧着圧延を施すことにより，異方性複合材料の作製を行った．得られた複合材料の機械的性質および熱伝導性を明らかにするとともに，付与した異方性，配向性が物性に与える影響をシミュレーションを用いて考察した．
放電焼結法により作製したカーボンナノファイバ分散銅基複合材料に圧延を施すことによりカーボンナノファイバの配向性を制御し，機械的性質，熱伝導性の向上および異方性の付与を行った．各種圧延条件による圧延加工限界条件を明らかにするとともに，カーボンナノファイバの配向性を定量的に評価し，物性に与える影響を理論的に評価した．
鉄鋼基複合材料では，銅をコーティングした炭素繊維を用いて，放電焼結法およびその後の圧延処理により異方性，配向性を有する複合材料の作製を行った．また，配向性と熱伝導性の関係をシミュレーションにより明らかにした．
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画で，母相として選定した銅，アルミニウム，鉄鋼材料全てにおいて研究を行った．様々な分散材，強化材を用い，溶融沈殿法，放電焼結法，冷間および熱間圧延法を用いて，分散材，強化材の分布に特色ある異方分散性を有する複合材料の作製に成功した．また，製造条件が分散形態に与える影響を実験的に明らかにするとともに，理論的に説明可能なモデルの構築を行った．更に，物性については，機械的性質，熱伝導性および熱膨張性に注目し，実験的に明らかにするとともに，分散性とこれらの物性との関係を自作のシミュレーションを用いて明らかにした．この結果，微細組織と物性の関係を定量的に評価できた．更に，シミュレーションを用いることにより，要求性能を満たす複合材料の設計指針を得ることができた．以上の結果より，大雑把であるが，不均質組織，マクロヘテロ構造を有した異方性複合材料の設計手法の確立，製造の指針を得ることができた．
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| Strategy for Future Research Activity |
今後は，不均質組織，マクロヘテロ構造を有した異方性複合材料を新たな手法で作製する．特に，強化材，分散材プリフォームを不均質多孔質体製造法を用いて作製し，含浸法により，複合材料を得る技術の開発を行う．また，レーザ技術等を用いて，母材表面を不均質に複合化させる技術の開発を行う．また，応用展開を考慮し，機械的性質，熱伝導性，熱膨張性の評価に加え，電気伝導，高温特性，制振性についても評価し，不均質組織，マクロヘテロ構造と物性の関係を実験およびシミュレーションの両面から明らかにする．更に，シミュレーションの精度向上の為，異相界面での界面熱伝達の影響について考慮していく．以上の結果を基に，様々な応用展開が可能な，異方性を付与した高熱伝導性低熱膨張の金属基複合材料の設計指針を明らかにする．
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| Causes of Carryover |
昨年度中期より，実験により用いている本学の放電焼結装置および圧延機が不具合の為，稼働してない．今年度はじめには修理完了の予定であり，今年度，関連の消耗品費を支出予定である．なお，実験は，公設試および企業の装置を借用しており，必要最低限の研究はできており，研究の遅延は起きていない．
また，新型コロナウイルスの影響で，昨年度末の学会講演会が中止になり，旅費，参加費が予定通りに支出できなかった．今年度，開催する学会に支出予定である．
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Research Products
(48 results)
