2020 Fiscal Year Annual Research Report
Applied research on the structural element of the interfacial crack suppression of foam core sandwich panel for aircraft and spacecraft
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18K03851
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
廣瀬 康夫 金沢工業大学, 工学部, 教授 (80600163)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | クラックアレスター / レジン材料 / LOCTITE HC 9872.1 AERO / き裂進展抑制 / 熱残留応力 / 硬化収縮 / 改良型アレスター |
Outline of Annual Research Achievements |
クラックアレスターの実用性をさらに向上させるためアレスターの材料をCFRP一方向材からより成形性の良いレジン材料(LOCTITE HC 9872.1 AERO)への変更を提案した。このレジン材料はCFRPと比較して線膨張係数が数倍から数十倍大きい(4.16×10-6 → 45.0×10-6)ので、面板―コア間の界面き裂の進展挙動に与える材料の物性値や熱残留応力等の影響を解明するため、本研究では、熱残留応力/熱収縮歪を考慮した解析により界面き裂の進展挙動を把握し、試験により検証した。さらに、これらの結果から、熱残留応力の影響を考慮した最適形状を提案しその効果を検証した。その結果を以下に示す. レジン製(LOCTITE HC 9872.1 AERO)アレスターの最適形態(改良型アレスター)はCFRP製のアレスターと比較しても十分なき裂進展抑制効果を持つ。すなわち、CFRP製アレスター付き供試体の見かけの破壊じん性値が641kJ/m2に対して、レジン製アレスター付き供試体は1132kJ/m2であった。CFRPと比較してレジン材は剛性が低いにもかかわらず高いき裂進展抑制効果(高い見かけの破壊じん性値)を示したのは、アレスター端部に接する面板の層間にレジンが含侵することで,面板の曲げ剛性が局部的に増加し,モードⅠ型におけるき裂進展抑制効果向上したためである。このことは、アレスターから面板の層間に浸透するレジンの量を制御することで大きなき裂進展抑制効果が期待できることを示している。 なお、レジン製アレスターは、その大きな熱膨張係数のため硬化後にレジンが収縮するため、成型方法について改善を要するとの知見を得た。また、破壊モードの検とDIC法により算出されたひずみ分布より,改良型クラックアレスターは下側2plyの面板が応力を分担しており,応力集中によるき裂の貫通を抑制していることも分かった。
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Research Products
(2 results)