2020 Fiscal Year Annual Research Report
Explication of the mechanism of superplasticity of Sn-Bi based alloys
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18K03859
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Research Institution | Gunma National College of Technology |
Principal Investigator |
山内 啓 群馬工業高等専門学校, 機械工学科, 准教授 (60396520)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | Sn-Bi合金 / 超塑性 / 脆性改善 / 結晶粒径 / 粒界すべり |
Outline of Annual Research Achievements |
Sn-Bi基合金を用いた低温実装を広く波及させるために、Sn-Bi合金の延性改善と耐衝撃性向上を目的として、合金各種Sn-Bi基合金の機械的性質や接合特性について調査し、Sn-Bi基合金の超塑性変形メカニズムを明らかにしようとするものである。さらに、Sn-Biはんだ低温接合体の機械的特性を明らかにし、Sn-Bi鉛フリーはんだ合金低温接合の実現に寄与する。 Sn-Bi合金の延性改善効果は、初晶の結晶粒径に依存し、初晶の結晶粒径が大きい(50μm以上)の場合延性改善効果は認められなかった。しかし、結晶粒径が20-30μm程度から延性改善効果が認められるようになった。様々な添加元素による実験を行った結果、初晶の結晶粒径が10数ミクロン程度のSn-Bi合金へSnあるいはBiに固溶する元素(Cu、Ni、Sb、Znなど)を添加することで、脆性改善が確認された。また、高温(60℃以上)・低ひずみ速度の条件においては、伸びが200%をこえる超塑性挙動を示すことが明らかとなった。これは、固溶した元素が変形初期には初晶の粒界すべりを、変形中期以降は共晶の粒界すべりを助長することでおこると考えられる。また、複合添加は、添加元素の組み合わせによって、その脆性改善効果を低下させるものもあることがわかった。さらに、Sn-Bi-Cu合金の超塑性変形についてその変形メカニズムを提案した。Sn-Biはんだ低温接合体において、鉛フリーはんだ合金とその特性が大きく変わらないことが明らかとなった。
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