2018 Fiscal Year Research-status Report
磁場・電場複合印加方式による形状精度を保持する新型高能率超精密研磨技術の開発研究
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18K03891
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Research Institution | National Institute of Technology, Toyama College |
Principal Investigator |
西田 均 富山高等専門学校, その他部局等, 嘱託教授 (00390435)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井門 康司 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40221775)
島田 邦雄 福島大学, 共生システム理工学類, 教授 (80251883)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 精密研磨 / 高能率研磨 / 機能性流体 / 磁場・電場 / 形状精度 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. 基礎実験装置の開発 磁場・電場を同時に印加できる研磨基礎実験装置(定点研磨実験装置)を開発して,設定した実験条件に対して定点研磨実験を行った.定点研磨における,加工量,断面曲線,表面粗さ,および,電流の特性を明らかにした.場の印加は,(a)磁場のみ,(b)磁場と直流電場,(c) 磁場と交流電場,(d) 磁場とパルス電場 の4種類で行った.加工量の時間的特性では,磁場のみの場合,研磨時間20分以降飽和状態になる.しかし,磁場と直流電場の同時印加では,飽和状態は見られない.研磨時間40分において加工量は磁場と直流電場の同時印加の方が磁場のみの場合の2倍以上になることがわかった.また,誘電率が大きく,イオン化エネルギーの大きい砥粒を使用した場合,電流の値は小さくなることがわかった. 2. 加工量分布の理論的予測法の開発 永久磁石工具の磁場分布(計測データ)を用いて数値計算により加工量分布を予測した.本予測は実験結果の傾向を示すものの改良が必要なことがわかった.磁気クラスタの加工物の存在による変位を考慮する方法を検討する. 3. トルクと加工量測定装置の開発 様々な磁場と電場を印加できる定点研磨・トルク計測装置を設計した.この装置は流体特性と加工量特性の関係,加工特性に及ぼす磁場強度と電場強度の影響を調べることができる. 4. 磁場・電場複合印加方式の平面研磨装置の設計製作 微細形状を有する平面状加工物の全面に対して精密研磨ができる実験装置を設計製作した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画の項目と内容はおおよそ順調に進んでいる.しかし,予期せぬ現象が発生しており,現象解明が新たな研究項目に加わった.
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Strategy for Future Research Activity |
1. 加工量分布の予測法の開発 磁気クラスタの加工物の存在による変位を考慮する方法を考案して,加工量分布予測の精度を向上させる.工具の加工量分布の予測に役立てる. 2. トルクと加工量測定装置の製作 磁場と電場を印加できる定点研磨・トルク計測装置を用いて,流体特性と加工量特性の関係,加工特性に及ぼす磁場強度と電場強度の影響を調べる. 3. 磁場・電場複合印加方式の平面研磨装置による定点研磨実験 各種磁場と各種電場の印加による平面研磨実験を行う.加工量特性に及ぼす磁場と電場の組み合わせの影響を明らかにする.微細形状を有する平面状加工物の高能率・高精度研磨のための基礎データを得る. 4. 絶縁性の高い磁気機能性流体の開発 分散粒子の鉄粉をコーティングするなどにより,高電圧を安定に印加できる磁気機能性流体を開発する.
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Research Products
(24 results)