Development of an On-machine Polishing CAM System Based on Five-axis Control

2022 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 18K03892
• Research Institution: National Institute of Technology(KOSEN),Numazu College
• Principal Investigator: 藤尾 三紀夫 沼津工業高等専門学校, 制御情報工学科, 教授 (70238541)
• Project Period (FY): 2018-04-01 – 2023-03-31
• Keywords: 磨き加工用ＣＡＭ / セラミックファイバーブラシ / 表面粗さ / ５軸制御 / 凹凸球面

Outline of Annual Research Achievements

CAD/CAMシステムが高度化される中，切削加工後の金型表面の磨き加工は熟練技術と多くの手作業の時間を要し，自動化が求められている．一方，近年オンマシンでバリ取りや一部の磨き加工を実現する工具が市販されている．そこで本研究ではこれらの工具を用いて5軸制御することで磨き加工をオンマシンで自動化する「オンマシン自動磨き加工用５軸CAMシステム」を開発し，自由曲面磨き加工の自動化の実現を目的としている．
第１ステップでは，ブラシにより磨き加工の可能性についてアルミ材を対象に凸形状の磨き加工について検証した結果，汎用的な金型の表面粗さであるRa0.2μmで磨き加工が可能であることが確認できた．第２ステップでは，凹凸面を有する曲面を対象に磨き加工実験を行った．その結果，凹凸状態により切り込み量や回転数を変える必要がある事がわかった．第３ステップの令和４年（最終年度）では、３ＤＣＡＤであるRhinocerosのAPIを用いて等高線工具経路と走査線工具経路を生成するＣＡＭの基本システムを構築した．そして，CAMで生成されたこれらの工具経路を用いて磨き加工が可能であることを確認した．
これまでの研究成果をまとめると，ブラシを用いたオンマシンで磨き加工において，磨き加工が可能であることが確認できた．しかし現状では，凹凸面における切り込み量の形状表面の変化に応じた適切な設定については絞り込むことが出来なかった．また，機上ポリッシングツールやPCD工具への適応についてまで十分な検証に至らなかった．今後は凹凸面が組み合わさった円弧面や球面，また凹凸で曲率の異なる異形形状を対象に，機上ポリッシングツールや多結晶ダイヤモンド焼結体(PCD)を利用した磨き加工を適用し，システムの構築を進める必要がある．