2021 Fiscal Year Research-status Report
Numerical analysis of noise suppression by asymmetric helical modes combination in a supersonic jet.
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18K03945
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
渡邊 大輔 富山大学, 学術研究部工学系, 講師 (70363033)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 超音速ジェット / マッハ波 / 騒音低減 / 線形安定性解析 / DNS |
Outline of Annual Research Achievements |
第三ヘリカルモードペアの騒音抑制効果に対するジェットせん断層厚さの影響を調査することを目的に,M=2.0,Re=2000における超音速円形ジェットのDNSを実行し以下のことを確認した.薄いせん断層を持つジェットでもランダム攪乱のみに対し,第三ヘリカルモードペアを加えるとジェットから放射される圧力変動レベルが低下する.流入撹乱のストローハル数を増加させるとポテンシャルコア領域の長さが短くなり,遠方での圧力変動レベルも低くなる.厚いジェットせん断層に対し薄いせん断層では,加えた第三ヘリカルモードペアの振幅が同じでも,ジェットから放射される圧力変動レベルの低減効果が高い.(r=60r0においてδ0=0.08では約3dB低下,δ0=0.06では約5dBほど低下). また、マッハ数依存性に関し,M=2.0, 2.5, 3.0, Re=2000における超音速円形ジェットのDNSを実行し以下のことを確認した.自然遷移を模擬したランダム撹乱のみのケースに第三ヘリカルモードペアを加えると,マッハ数の違いによらず,ランダム撹乱のみを加えたケースに比べ半径方向遠方において圧力変動が小さくなる.高マッハ数では,加えたヘリカルモードペアの流入撹乱振幅を大きくすることで低マッハ数と同程度の騒音低減効果が得られる.(r=50r0においてM=2.5では振幅9.0%で約2.9dB, M=3.0では振幅20.0%で約2.7dB低下)・高マッハ数では,低マッハ数と同程度に圧力変動レベルを低下させるには低マッハ数に対し,より上流側でジェットを拡散させる必要がある.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
昨年度に引き続きコロナウィルス感染拡大により、遠隔授業等の準備に時間を取られ十分な研究時間の確保が難しい状況となり、当初計画の予定を遂行することができなかった。 その中で、高マッハ数(昨年度M=2.5までをM=3.0の範囲まで拡大)のジェットにおけるヘリカルモードの増幅のマッハ数の影響ならびにこうレイノルズ数において考慮すべきせん断層厚さのの違いによるヘリカルモード増幅の影響について調査を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
広いレイノルズ数範囲(Re=10^4~10^6)における,ヘリカルモードペア挿入によるマッハ波抑制効果をLESにより検証する.亜音速となるヘリカルモードのレイノルズ数の依存性を検証するため線形安定性解析を実行する.また,マッハ低減に対する圧縮性の影響についても高レイノルズ領域において検証を行う.
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Causes of Carryover |
コロナ禍においてオンラインでの学会開催が多く、主に旅費分に残額が生じた。1年延長したため、この期間の計算に用いるスパコン利用料に充当する。
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