2020 Fiscal Year Research-status Report
HDR処理を用いた感圧塗料による圧力計測の高分解能化
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18K03962
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Research Institution | National Research Institute of Police Science |
Principal Investigator |
石井 将人 科学警察研究所, 法科学第二部, 主任研究官 (70462752)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 感圧塗料 / 感温塗料 / HDR処理 |
Outline of Annual Research Achievements |
亜音速域に対する感圧塗料を用いた物体表面圧力計測法は,大気圧付近の微小な圧力変化を捉える必要があるものの,感圧塗料の圧力分解能が低いために計測が困難とされている.そこで,感圧塗料を用いた表面状態計測に不可欠な発光画像の取得に際し,異なる露出条件で取得した複数の画像を組み合わせるHDR(ハイダイナミックレンジ)処理を導入することによってS/N比を向上させ,バックグラウンドノイズに埋もれた微小圧力変化を捉えることを可能とし,圧力分解能を向上させることが本研究の目的である. 令和2年度は,前年度に使用不能となった較正チャンバーを制作すると共に,分岐光学系を用いた画像処理アルゴリズムの構築を行った.また,前年度までの実験結果を検討し,PSP/TSPの発光強度特性についての解析が不可欠であることが明らかとなったことから,ファイバ分光器を調達して一連の実験環境の整備を行った.しかしながら,新型コロナウィルス感染症対策のために実験環境を十分に使用することができず,実験データの取得には至らなかった.そこで,研究期間を1年間延長することとし,令和3年度に分岐光学系を用いた一連の実験システムを評価する予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウィルス感染症対策のために実験環境の利用に制限が生じたため
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Strategy for Future Research Activity |
構築した実験システムを利用し,成果を取りまとめる予定である.
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Causes of Carryover |
実験実施を当初の計画どおりに進めることができなかったために次年度使用額が生じたものである.次年度使用額は,研究成果を取りまとめ,論文投稿等に要する費用として使用する計画である.
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