2019 Fiscal Year Research-status Report
極短パルス繰り返し低温プラズマによる燃焼速度向上メカニズムの解明
Project/Area Number |
18K03969
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
森吉 泰生 千葉大学, 大学院工学研究院, 教授 (40230172)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 低温プラズマ / 着火 / 数値解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者らは,繰り返し短パルスに期待する効果として,①パルスの長さで電子に与えるエネルギーの量を変えられる,②パルスを打つタイミングおよびパルス間隔を変えることで,生成されるラジカルの作用を変えられる,③電源回路から出力されるパルス電圧の時間変化(dV/dt)を制御することでプラズマ形態を変え,分子に与えるエネルギー量と形態を変えられる,という3点を仮定し研究を行ってきた.この結果,昨年度までの成果で①は実験で証明できた.②も実験で現象を把握した.その際,興味深い事実として,プラズマを発生させた直後ではなく,着火・燃焼が始まってしばらくして,低温プラズマの効果により燃焼速度が増大し,熱効率が向上するという現象が現れた.この現象はサイクル毎のばらつきが減ることで,平均値が上昇するためであることが,新たに判明した.③に関し,dv/dtを大きく振ることが出来る装置を借用し実験を行った.この結果,従来の電源に対し,特に電圧の立ち上がり勾配がプラズマ生成に大きな影響を与えることが明らかとなった.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
大きな3つの課題の内,1番目はすでに解決し,2番目の現象について昨年度,実験と数値解析を行った.この結果,新たな課題も出て来たが,今年度これを解決した.最後の3番目の電圧立ち上がりの影響について今年度検討を行った.この結果,電圧の初期立ち上がりがプラズマ生成に大きな影響を与えることを定量的に明らかに出来た.よって今年度は当初計画以上の成果を得られた.
|
Strategy for Future Research Activity |
最終年度は,3番目の課題をさらに定量的に調べて考察を深めると共に,実燃焼機に適用するための課題を抽出する.
|
Research Products
(2 results)