2020 Fiscal Year Annual Research Report
Reaction modeling for plasma-assisted combustion
Project/Area Number |
18K03975
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
小口 達夫 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (90324491)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | イオン分子反応 / 反応素過程 / 反応機構 |
Outline of Annual Research Achievements |
プラズマ励起燃焼において重要度が高いと考えられるイオン-分子反応について,高温におけるその影響を調査した.イオン分子としてメチルカチオンに注目し,燃料として一般的なアルカン類との反応素過程を量子化学計算に基づいて探索した.メタンとの反応においては,第一段階での反応中間体として生成される付加化合物が安定であり,低温においては最も生成される割合が高いが,高温においては異性化と分解によりエチルカチオンを生成する経路が開けることがわかった.反応速度理論に基づいた速度定数の算出結果によれば,特に1000Kを超える領域においてエチルカチオンを生成する割合が高くなる結果となった.同様にして,エタンとの反応においても第一段階での付加生成物が比較的安定となるが,異性化を経て分解する経路が複数存在し得る.量子化学計算の結果によれば,そのなかでもエチルカチオンを生成する経路が最も有利な経路となることが予想された.反応速度理論に基づいた速度定数の算出結果によれば,どの温度領域においてもエチルカチオンを生成する経路が有利となった.直鎖状のアルカン類に対して第一級の水素をもつ末端の炭素に付加が起こる場合の反応経路は,このようなエチルカチオンの生成が一般的な経路として想定される.しかし,メタンは他のアルカンと比して特異的であり,反応速度定数等の構造に基づく一般則は適用し難いと考えられ,メタンにおける反応機構とより一般的なアルカンにおける反応機構をそれぞれ構築する必要性が示唆された.
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Research Products
(1 results)