2022 Fiscal Year Research-status Report
Development and Evaluation of High-Pressure Shock Tube with Heationg Duration of 100 ms and Its Application to Cold Flame Observation
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18K03990
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
高橋 和夫 上智大学, 理工学部, 教授 (10241019)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 高圧衝撃波管 / 低温酸化 / 冷炎 / ノッキング / 反応モデル / 着火遅れ |
Outline of Annual Research Achievements |
化学衝撃波管は衝撃波圧縮を利用した反応容器であり,試料気体をナノ秒オーダーの立ち上がりで空間的に均一に昇圧・昇温が可能であることから,これまで高温化学反応研究や着火研究に広く用いられてきた。しかし,この装置の欠点は衝撃波加熱された試料気体が高温のまま維持される時間(高温持続時間)が,通常1~1.5ミリ秒と極めて短いことにある。本研究では,現在工学分野で用途の高まっている高圧衝撃波管の高温持続時間を延ばすための装置開発を行う。開発した装置を用いて,自動車エンジンのノック現象解明の鍵を握ると考えられている冷炎を観測し,未だ理解が十分でない低温酸化の全貌を明らかにする。この実証研究を通して,これまで理想的な反応場が存在しない,650~1000 Kにおける中間温度域の化学反応追跡法として確立することを目指す。 研究3年度である2020年度は,前年度に達成した25マイクロ秒という高温持続時間をさらに延長して32マイクロ秒とすることができた。当初目標の100マイク ロ秒には至らないものの,これによりガソリンに高オクタン価添加剤を加えた燃料の耐ノック性を定量的に評価することが可能となり,自動車エンジンのノック現象解明のための実験的検証法を構築した。 その一方で,COVID-19の影響により,最終成果を公表することができなかったため,研究期間の再延長を行って2023年度内の学会発表を目指すことにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19の影響により,学会で最終成果を公表することができなかったため,研究期間の再延長を行って2023年度内の学会発表を目指すことにした。
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Strategy for Future Research Activity |
再延長した1年間で学会での発表を目指すとともに,COVID-19の動向によらない投稿論文による公表を急ぐ予定である。
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Causes of Carryover |
本年度は最終成果報告ができなかったため,旅費の一部として予定していた本年度予算が執行できなかった。本年度の残額は,次年度の学会参加旅費の一部に充当する。
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