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2019 Fiscal Year Research-status Report

Enhancement of a High Functional Direct Carbon Fuel Cell composed of molten salts gasification and tubular MCFC

Research Project

Project/Area Number 18K03997
Research InstitutionOsaka Prefecture University College of Technology

Principal Investigator

杉浦 公彦  大阪府立大学工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (00249814)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2021-03-31
KeywordsMCFC / DCFC / 高温型燃料電池 / 溶融塩ガス化
Outline of Annual Research Achievements

高機能ダイレクトカーボン燃料電池(HF-DCFC)開発に向けて主要技術である溶融塩ガス化と円筒型MCFC(T-MCFC)の高性能化を目指し,①T-MCFC電池構成の最適化,②高電圧化を見据えてT-MCFC数セルで構成されるスタック化,③固形燃料として醤油粕,未利用褐炭やバイオマスのHF-DCFC用燃料のためのガス化条件の最適化と,④HF-DCFCの基本特性の解明を行っている.その結果,①に関しては,電池構成材スラリーを有機溶剤系から水溶液系へ変更することで,塗布性の向上と焼結・電解質含侵時の割れを防ぐことができ,ステンレス支持管T-MCFC単電池では概ね最適化ができた.しかし,②を実現するためのアルミナ管T-MCFCでは,焼結・電解質含侵時の電池極材料とアルミナ管の熱膨張の違いによる割れや集電部抵抗の低減が未だ達成できておらず,今年度も引き続き検討していく.また,ソケット型T-MCFCを繋ぐことによるスタック化も検討した結果,アルミナ管を電解質保持材として開回路電圧を得ることは確認できたが,抵抗低減は必須であることも分かった.
③に関しては,ガス化における物質収支を取るために小型反応器への変更を行った結果,変更前に比べて約20%の収支向上を図れた.また,醤油粕におけるガス化ガス中のCOやCH4の低減を図るべく水蒸気添加を行った結果,水蒸気添加率の増加に伴ってCOやCH4が減少,H2が上昇することが分かった.さらに,水蒸気添加時のガス化剤であるCO2の最適分圧は,25%前後にあることを示唆できた.
④に関しては固形燃料として醤油粕と木質ペレットを検討した結果,揮発成分の少ない醤油粕投入時は電圧が低下するが,揮発成分の多い木質ペレットでは投入によって電圧は向上し,HF-DCFCの燃料としては醤油粕よりも適していることが分かった.今後は,固形燃料単体での発電について検討していく.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

昨年度,スタック化を検討するためにT-MCFCの支持管をステンレスからアルミナへ変更したことで,焼結・電解し含侵時に電池構成材が割れる事象が多数起きた.しかし,今年度,電池構成材スラリーを有機系から水溶液系へ変更することで,アルミナ支持管で多少のひび割れが生じるものの大きな割れは生じなくなった.今年度も引き続きアルミナ支持管における製造法の確立を図る.
HF-DCFCの性能評価をステンレス支持管T-MCFCを使用し,固形燃料として醤油粕と木質ペレットを検討した.その結果,揮発成分の少ない醤油粕投入時は電圧が低下するが,揮発成分の多い木質ペレットでは投入によって電圧は向上することが分かった.しかし,T-MCFCの性能劣化を抑制するために,T-MCFCの標準ガスを流通させながら固形燃料を投入しており,目標としているガス化剤であるCO2と固形燃料のみの発電には未だ至っていない.今年度は,固形燃料を連続供給できるシステムを構築し,水素供給の無い状態でのHF-DCFCの基本特性を評価していく.
溶融塩ガス化ガスをHF-DCFC用に最適化するため,T-MCFCで必要な水蒸気やCO2分圧の低減などを小型ガス化装置を作成・検討した.その結果,概ねマスバランスが取れるようになったため,今後は固形燃料を最終目的である食品廃棄物へ展開し,各食品廃棄物におけるガス化基本特性について検討していく.

Strategy for Future Research Activity

①に関しては,概ね製造方法を確立できたが,T-MCFCのN数が足りていないため,製造方法を確実なものにするために,ステンレス基材管にて再現性を取って行く.これで製造した電池は,④のHF-DCFCの基本特性評価に用いる.
②に関しては,アルミナ支持管での製造法を確立することを最優先で実施すると共に,割れが最も多い電解質保持板であるマトリックスを使用しないソケット型T-MCFCについても引き続き検討していく.
③に関しては,小型ガス化装置に作り替えたことで,実験時間もこれまでの1週間から3日に短縮できたため,今後は野菜くずなどの食品廃棄物についてのガス化特性も評価していく.
④に関しては,①で作成したステンレス支持管T-MCFCを用い,昨年度のHF-DCFCの燃料としてもっともよかった木質ペレットを用いて,HF-DCFCの様々な運転条件について検討していく.

Causes of Carryover

当初,購入計画していたT-MCFCスタック用小型チューブ炉は,T-MCFCスタックの作成が予定通り進まなかったために購入しなかった.代わりに,溶融塩ガス化炉の測定精度の向上を図るために,小型のチューブ炉を購入した.その差額分が来年度使用額が生じた理由である.

  • Research Products

    (3 results)

All 2019

All Presentation (3 results) (of which Int'l Joint Research: 2 results)

  • [Presentation] Development of High Functional Direct Carbon Fuel Cell2019

    • Author(s)
      D. Takahara, K. Sugiura, Y. Itoh, K. Namba, T. Matsuyama, H. Kasai, T. Kanatani, and M. Tamura
    • Organizer
      The 30th International Symposium on Transport Phenomena
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] Development of High Functional Direct Carbon Fuel Cell2019

    • Author(s)
      K. Sugiura, D. Takahara, Y. Itoh, T. Matsuyama, T. Kanatani and M. Tamura
    • Organizer
      International Workshop on Environmental Engineering 2019
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] (7)アルミナ管を基材とした円筒型MCFC(T-MCFC)の作製および性能評価2019

    • Author(s)
      高原大地,杉浦公彦,伊藤靖彦,難波邦彦,田村雅人,松山俊哉,河西 英一
    • Organizer
      日本高専学会第25回年会・講演会

URL: 

Published: 2021-01-27  

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