2019 Fiscal Year Research-status Report
歩行パターン制御と多自由度振動制御による4足歩行ロボットのリミットサイクル制御
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18K04003
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
梶原 秀一 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 准教授 (00280313)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 走行ロボット / 振動制御 / エネルギー制御 / リミットサイクル制御 / 歩行パターン制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究代表者らはこれまでに,非線形振動子であるvan der Pol方程式を多数相互に結合した多結合van der Pol方程式の同期パターンを制御する手法を考案し,4足歩行ロボットの歩行パターン生成手法として応用してきた.また,多数の質点やバネで構成される振動系を目標とする振幅や位相を持つリミットサイクルに安定化させる多自由度振動制御法を構築し,弾性脚を持つ4足歩行ロボットに適用して,バネの弾性エネルギーを効率よく利用した高速走行を実現してきた.本研究では,これまで構築してきた4足歩行ロボットの歩行パターン生成法と多自由度振動制御を組み合わせて,4足歩行ロボットの歩行運動を目的とするリミットサイクルに安定化させる手法を新たに構築する.本手法により4足歩行ロボットの移動方向制御と歩行から走行までの幅広い歩行制御が同時に実現できる. 令和元年度はより高速な歩行動作を実現するために,2自由度弾性脚を持つ4足歩行ロボットを設計・製作し,走行実験を行った.開発したロボットはけり出し角度を変化させたり,けり出し動作ができる.シミュレーションおよび実験により,ロボットの第1リンクにより跳躍制御を行いながら,第2リンクの動作により脚部を一定角度に曲げることで,バネの弾性エネルギーを利用した走行が可能であること,跳躍運動にあわせて第2リンクによるけり出し動作を追加することで,より高速なバウンド走行が実現できることを確認した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度はこれまで開発してきたロボットの走行速度をより高速化するために,2自由度弾性脚を持つ4足歩行ロボットを新たに製作すること,さらに予備的な走行実験をすることを予定していた.新たに開発したロボットは走行時にけり出し角度を変化させたり,けり出し動作ができる.ロボットの第1リンクにより跳躍制御を行いながら,第2リンクの動作により脚部を一定角度に曲げることで,バネの弾性エネルギーを利用した走行が可能であること.また,跳躍運動にあわせて第2リンクによりけり出し動作をすることで,より高速なバウンド走行が実現できることをシミュレーションおよび実験により確認できた.
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は,製作したロボットを利用して,歩行パターンを切り替えることによりトロット歩行なども実現可能か検証する.また,歩行パターンを変化させることにより移動方向を制御できるかどうかも実験により検証する.
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Causes of Carryover |
予定よりもPC購入費およびロボット製作のための材料費が安価だったため次年度使用額が生じた.次年度,ロボット製作のための材料費として使用する.
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