2020 Fiscal Year Annual Research Report
A fundamental study on moving intrinsic localized modes for thermal control in nano-scale
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18K04020
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| Research Institution | Kyoto University |
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Principal Investigator |
木村 真之 京都大学, 国際高等教育院, 特定講師 (00551376)
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| Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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| Keywords | 非線形局在振動 / 非線形動力学 / 格子振動 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究の主目的である移動型局在振動の基礎解析について，主として柔軟なFPU(Fermi-Pasta-Ulam)-NKG(Nonlinear-Klein-Gordon)混合格子における縦型・横型・回転型の非線形局在振動(ILM: Intrinsic Localized Mode)の移動性について検討を行った。その結果，縦型と回転型は比較的移動しやすく，横型はそうでは無いことが明らかとなった。また，移動型ILMの移動性は静止型ILMの安定性と強く結びついており，空間対称性の異なる2種のILMが安定性を交替するような場合に動きやすいことが明らかとなった。また，それら2種の静止型ILMのエネルギー差は，移動型ILMの移動を妨げる傾向にあることを明らかにした。
一方，2自由度振動子の棒バネを直線状に配置し，それぞれの先端に永久磁石を取り付けることで非線形相互作用を導入したモデルについて，移動型ILMの生成可能性を数値的に検討した。モデルにおけるパラメータ，すなわち棒バネの共振周波数や磁気相互作用の強さは，実物を製作して実験することにより同定した。結果として，2自由度振動子列においても，その一方の端点を強制加振することで移動型ILMを生成することが可能であることを示した。
さらに，結晶格子中の不純物による局在モードに関した研究として，電気回路の共振回路アレイについても検討を行った。外部から近づけられたコイルが不純物となり，共振回路アレイに電流分布が局在した解が生じる。適切な近似の下に解析解を導出することに成功し，空間対称性の異なるモードの周波数差を極小にする条件を可視化した。
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