2018 Fiscal Year Research-status Report
高齢者の運動の動機を向上させる双方向コミュニケーションの評価法の研究開発と実証
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18K04043
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
和田 将典 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 特任研究員 (60625474)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠原 修二 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 特任助教 (10325897)
川原 靖弘 放送大学, 教養学部, 准教授 (10422403)
片桐 祥雅 神戸大学, 保健学研究科, 教授 (60462876)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 高齢者 / コミュニケーション / 参加者間 / 会話成立 / 音声 / 音圧 |
Outline of Annual Research Achievements |
高齢者向け体操教室など,現実空間での集団活動における参加者間の相互関係の評価を念頭に,参加者間のコミュニケーションの評価のため,会話内容のプライバシーに配慮したインタラクティブな会話成立の定量的な評価法を提案し,実験によりそれが有用である可能性を示した. 具体的には,まず,発話者毎に録音した音声音圧の揺らぎの相関係数を見る方法を考案した.そして,成人健常者を被験者として,各発話者それぞれに指向性モノラルピンマイクとICレコーダーを装着してもらい,二者間会話を想定した発話実験を行った.結果,それぞれ録音した音声の音圧の時系列データの相関係数から,今回の実験条件では,会話関係が成立している場合は,-0.6強程度の負の相関が認められ,会話関係が成立していない場合は,およそ,そのような負の相関が成立しない傾向にあることを示し,考案が有用であることの可能性を示した. この方法では,音圧の揺らぎデータのみが測定できれば,会話成立を評価できるため,発話内容や音響特徴量を一切知る必要も知る可能性もなく,発話内容等についてのプライバシーの問題を回避できている. さらに,相関係数計算前の音圧データの処理に正規化と,一部発話者の音圧データの和算という過程を加えることで,三者間会話に拡張する方法を提案した.そして,三者間会話実験で,二者間会話とほぼ同様の相関傾向が見られことを示し,提案した方法が三者間にも拡張できる可能性を示した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
既にある高齢者の運動集団のデータを入手し,分析するための,高齢者の運動集団との合意に時間を要している.また,研究代表者が2019年4月より所属先が変更となり,そのための環境調整にも時間を要したため.
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Strategy for Future Research Activity |
なるべく早く,データ提供をお願いできる高齢者運動集団との合意を図る.また,新しい所属機関である神戸大学での倫理申請を進める.
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Causes of Carryover |
実験での謝金支払が不要になったり,計画されていた出張が無くなったりなどしたため.今年度以降での実験やその準備などに使用する計画である.
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[Presentation] ベイズ推定を用いた音声メンタルヘルス指標の精度向上の検討2018
Author(s)
高野 毅, 大宮 康宏, 浦口 智貴, 樋口 政和, 中村 光晃 , 篠原 修二, 光吉 俊二, 斎藤 拓, 吉野 相英, 戸田 裕之, 徳野 慎一
Organizer
電子情報通信学会HCGシンポジウム2018