2019 Fiscal Year Research-status Report
ハーフドローン倒立振子型自律移動ロボットによる階段昇降に関する研究
Project/Area Number |
18K04050
|
Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
前山 祥一 香川大学, 創造工学部, 教授 (50292537)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 移動ロボット / ドローン / 車輪型倒立振子 / 搬送ロボット / 段差昇降 |
Outline of Annual Research Achievements |
「ハーフドローン倒立振子型搬送ロボット」を提案し開発している.これは,基本は倒立振子型の車輪型移動ロボットであるが,その上部に2つのプロペラを持つドローンを結合することで構成された移動ロボットである.平地では,基本的に車輪で移動し,ハーフドローン部は荷台のバランス制御等の補助的役割を果たす.段差昇降時は,ロータから上向きの推力を発生させ,比較的小さい車輪でも段差を容易に昇降できるようにする.これにより,平地での移動効率と階段での重量物搬送の両方を実現できる.この基本アイデアについては,日本機械学会ロボティクスメカトロニクス講演会2019でポスター発表を行った. 令和元年度は,引き続き,基本的な性能の評価を行うため,第一試作機の開発を進めた.まず,平地での倒立モードでの走行を実現するため,車輪型倒立振子の制御とドローンによる荷台のバランス制御をそれぞれで実装した.その結果,それぞれの制御は長時間安定を保つレベルまで到達した.そして,その成果をまとめて,計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会2019において発表した. しかしながら,車輪型倒立振子と荷台ドローンを統合した一次試作機については,短時間しか倒立モードでの制御が実現できていない.その理由としては,モータのトルク不足のため,安定して倒立できる姿勢範囲が狭く,荷台の振動による外乱によりバランスを維持できなくなるためと考えている.現在,この点を含め,機構の再検討を行っている.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
車輪型倒立振子の駆動用モータのトルク不足や荷台ドローンの振動による外乱など,実装時に想定以上の技術課題が発生したため.
|
Strategy for Future Research Activity |
現在,車輪制御用モータのトルク不足を補うためにモータの換装を行っているところであり,それが完了次第,車輪型倒立振子部と荷台ドローン部を統合した制御の再実験を実施する.そして,年度内に段差を乗り越える制御の実装を目指す.
|
Causes of Carryover |
第一次試作機の開発が難航し,第二次試作機の設計が完了していないため,第二次試作機用の部品等を次年度に購入することとしたため. また,3月に予定していた学術講演会や展示会への出張が,新型コロナ感染防止対策のため,取り止めとなったことも一因である.
|
Research Products
(4 results)