2021 Fiscal Year Annual Research Report
Research on climbing up and down stairs by half-drone inverted pendulum autonomous robot
Project/Area Number |
18K04050
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
前山 祥一 香川大学, 創造工学部, 教授 (50292537)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 車輪型倒立振子 / 搬送ロボット / 段差昇降 / ドローン |
Outline of Annual Research Achievements |
「ハーフドローン倒立振子型搬送ロボット」を提案し開発している.これは,車輪型倒立振子の上部に2つのプロペラ(ロータ)を持つ荷台(ハーフドローン部)を結合した移動ロボットである.平地では,基本的に車輪で移動し,ハーフドローン部は荷台のバランス制御等の補助的役割を果たす.段差昇降時は,ロータから上向きの推力を発生させ,比較的小さい車輪でも段差を容易に昇降できるようにする.これにより,平地での移動効率と階段での重量物搬送の両方を実現できる新しい移動機構を持つ移動ロボットである. 本年度は,まず,この基本アイデアを実装した理論検証用一次試作機について,車輪駆動機構の減速器をノンバックラッシュギヤに換装することで,速度制御性を大幅に改善した.その結果,荷台を水平に保ちつつ,微小な段差にもある程度対応して,滑らかに二次元平面の走行制御が可能となった.次に,車輪径に対して比較的大きな段差を昇降する場合のメカニズムについて,その数式モデルの導出と数値シミュレーションを進め,段差を登る際の特性,降りる際の特性をそれぞれ丁寧に分析した.その結果,本体を前傾して段差を登る場合,段差を登るための車輪の前進が本体を起こす動作と連動しており,ドローンによる推力が少なくても登る動さが可能であることが分かった,一方,降りる際は,落ちないようにする分だけロータの出力が必要となるが,問題なく降りることが可能であることが分かった.さらに,実用サイズの二次試作機の開発を進めた.安全性と制御性を考慮し二重反転ロータを採用し,荷台の水平を保つ機構と上向き推力の発生を分離したことが大きな改良点である.この二次試作機について,接地モードと倒立モードの各モードにおける上体のヨー軸周りの慣性モーメントの違いを考慮した計算トルク法で駆動輪モータへのトルクを制御する方法を用いて,両方のモードにおいて滑らかな平面移動を実現した.
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Research Products
(3 results)