2019 Fiscal Year Research-status Report
Shape abstraction and operation planning method to realize flexible object handling by robot manipulator
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18K04051
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
松野 隆幸 岡山大学, 自然科学研究科, 准教授 (50377842)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ロボットマニピュレータ / 柔軟物体ハンドリング / 位相幾何 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々の身の回りに存在するひもや布,紙といった物体は柔らかく形状が一定に定まりにくいため不定形物体とも呼ばれる.近年,この不定形物体をロボットで操作する需要が増大している.例えば生産ラインでは産業用ロボットによって多くの作業が自動化されているが,柔軟なケーブルの配線作業やバラ積みされた部品のピックアップ等は現在も手作業で行なわれている.少子高齢化に伴う労働力の減少が危惧されている日本の生産現場ではこうした作業の自動化が求められている.人間の生活空間には食品や衣服,紙などの柔軟物が数多く存在するが,ロボットによるこれらの自在な把持操作が可能になれば,近い将来家庭用ロボットが普及するかもしれない.このようにロボットによる不定形物体の操作が実現されれば我々の生活はより豊かで便利になると期待される.しかし不定形物体の自在なマニピュレーションは困難である.その大きな要因は不定形物体の形状が様々に変化する事にあり,ティーチングプレイバック等による画一的な動作では操作することができない.そこで本研究グループでは不定形物体であるひもに着目し,ひもの結びや解きといった形状操作をロボットで実現することを目標として研究を行った. マニピュレータを用いたひも解き操作実験に成功した.本年度の研究では操作の成功率向上のために,目標形状におけるひものセグメント長の比率を考慮したロボット操作軌道の生成法を提案した.目標形状の形状抽象化データ及び計画された操作群をもとに一回操作後の形状におけるセグメント長の比率を算出しロボットの操作軌道を生成する.本年度はスカラ型双腕マニピュレータロボットにおけるひも操作の基本機能を確認した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請書において「平成30年度に,提案しているFace-Listによって,ひものどのような形状でも動作計画が生成可能であることを示す.平成31,32年度ロボットマニピュレータを用いた実験によりどのような状況において動作計画通りに操作ができなくなるかを調べて,動作計画に必要な情報,その計算方法を構築する.また,実機マニピュレータによる検証実験をおこなう.」と研究計画を申請した. これまでの研究成果としてP-dataなどの位相情報を基にしてひもの操作計画をツリー構造で表現し,コストを基準として操作計画を選択する手法を提案し,その有効性を検証した.また,双腕マニピュレータにおけるひも操作においてロボットの部品同士の干渉が発生が問題であることがわかった.次年度以降この問題を解決する,再動作計画の提案をおこなう.全体の研究は計画通りに進んでいる.
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Strategy for Future Research Activity |
双腕マニピュレータと複数の画像距離センサにより複数のオブジェクトが存在する空間においても,アクティブセンシングよる不定形物体の形状認識が可能となるようにアルゴリズムを構築する.
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Causes of Carryover |
コロナウィルスの影響で2020年初頭に開催予定であった国内会議・国際会議への参加を取り止めたため.
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