2018 Fiscal Year Research-status Report
Two-wheel vehicle ITS: Cooperative active safety system using LiDAR-IoT in narrow road environments
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18K04062
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
橋本 雅文 同志社大学, 理工学部, 教授 (10145815)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 健哉 同志社大学, 理工学部, 教授 (20388044)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ITS / 二輪車 / LiDAR / レーザスキャナ / 協調環境センシング / 環境地図生成・統合 / 移動物体認識 / 予防安全 |
Outline of Annual Research Achievements |
利便性や渋滞緩和のための交通移動手段として,機動性の高い自転車やバイクなどの二輪車が積極的に利用される中,見通しの悪い狭隘道路環境での二輪車と自動車,二輪車と交通弱者に関する交通事故が深刻な問題となっている.本研究では車載LiDARセンサによる環境認識技術とIoT技術に基づく高度な予防安全を実現することを目的としており,平成30年度は以下の成果を得た. 1. 環境地図生成システム:車載LiDARから得られるスキャンデータの歪を補正し,NDTスキャンマッチングによる逐次SLAMと完全SLAMにより小規模な3次元点群環境地図(部分環境地図)を生成する方法を提案した.また,複数の部分環境地図を完全SLAMにより統合して環境地図を拡大する方法を示した. 2.移動物体認識システム:1.で生成した環境地図情報と車載LiDAR から得られるスキャンデータとの差分を取る(環境地図差分)ことで周辺環境の移動物体(車,二輪車,歩行者)を抽出する方法を提案した.また,抽出した移動物体に関する3次元点群情報をもとに機械学習を用いて移動物体の種別を判定する方法を提案した. 3. 実験プラットフォームによる性能評価実験:自転車にLiDARと小型慣性航法装置,GNSSシステム,無線ネットワークシステムを搭載した実験システムを構築し,自転車の蛇行走行時に車載LiDARから取得したスキャン情報をもとに基礎実験を行い,部分環境地図が生成可能であること,環境地図差分により移動物体認識に関する誤認識や不認識が軽減できることを確認した.また,機械学習(サポートベクトルマシン)により約96%の認識率で移動物体の種別を判定できることを確認した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
1.環境地図生成システム:四輪車車載LiDARからのスキャンデータによる部分環境地図生成と部分環境地図の統合法に関しては成果は得られたものの,二輪車車載LiDARからのスキャンデータによる環境地図生成の基礎実験は不十分である. 2.移動物体認識システム:周辺環境の移動物体認識,機械学習による移動物体識別に関しては十分な成果が得られたものの,機械学習を用いた移動物体種別アルゴリズムを移動物体認識手法へ組み込んだ場合の認識性能の向上が十分でない.
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度の成果を基礎に,環境地図生成と移動物体認識の性能向上を図るとともに,それらを二輪車,小型電気自動車(現有設備)とインフラLiDARセンサ(現有設備)から構成される実験プラットフォームに集約し,本研究で開発するシステムの性能評価を行う. 1.環境地図生成システム(令和元年度):二輪車車載LiDARからのスキャンデータによる環境地図生成の性能評価実験を行うとともに,前年度に開発した自車や周辺車両で生成した部分環境地図をクラウド空間上で合成,統合,更新する方法を検討する. 2.移動物体認識システム(令和元年度):自車や周辺車両,インフラセンサから得られるLiDAR情報をクラウド空間上で融合した上で環境地図と比較することで,見通しの悪い狭隘道路環境においても死角を軽減して移動物体を高精度に俯瞰認識するセンシング手法を検討する. 3.二輪車実験プラットフォームの構築と評価実験(令和元年度):前年度に制作した自転車をベーストした実験プラットフォームを改良して,原動機付自転車にLiDARと小型慣性航法装置,GNSSシステム,無線ネットワークシステムを搭載した実験システムを構築し,環境地図生成,移動物体認識の基礎実験を行う. 4.LiDAR-IoTによる協調予防安全システム(令和2年度):令和元年度までに開発する車載LiDARセンシング情報のクラウド空間での「環境地図生成システム」と「環境移動物体認識システム」を統合するとともに,そこでの移動物体認識結果や危険予測結果を自車や周辺車両・歩行者が保持する情報端末へ送信し,危険状況を警告するLiDAR-IoT協調予防安全システムを構築する.そして,そのシステムに対する評価実証実験を行い,本申請研究の総括を行う.
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Causes of Carryover |
平成30年度に予定していた国際会議(ドイツ)での研究成果発表旅費と学会参加費を他の経費(産学連携共同研究費)により執行したため,残が生じた.翌年度は国内外の学会での成果発表旅費と学会参加費,評価実験やプログラム開発補助のための謝金,実験プラットフォーム改良・維持のための機械材料や電子部品の購入費(消耗品費)に主として用いる.
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Research Products
(18 results)