2022 Fiscal Year Research-status Report
触感取得に効果的な人工指の構造およびポリモーダル皮膚センサの配置の解明
Project/Area Number |
18K04072
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Research Institution | National Institute of Technology, Kumamoto College |
Principal Investigator |
湯治 準一郎 熊本高等専門学校, 生産システム工学系APグループ, 教授 (80332104)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 触覚センサ / サーミスタ / 温度 / 変位 / 静電容量 / ポリモーダル受容器 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,接触動作を伴う触感の取得に適した人工指の構造,人工皮膚の材料や形状,信号処理を含むポリモーダル皮膚センサの配置や密度を明らかにすることを目的とする.温度センサとして用いられているサーミスタ素子の周囲に水分領域を設けたものを,力や温度の皮膚刺激に応答するポリモーダル皮膚センサと定義し,これを人工皮膚材料に埋め込む方式で製作する. 本研究では,市販されている超薄型NTC型サーミスタ素子(10.0 kΩ@25 °C,B 定数3435K)と電極が直接液体媒質に触れるように先端をむき出しに加工し,液体媒質として水で満たしたシリコンチューブ内に挿入したものをポリモーダル受容器の拡大モデル(皮膚センサ)とみなしている.サーミスタ素子を静電容量Cと抵抗Rの並列等価回路で表し,それらを取得することで皮膚センサの変位量とその場所の温度を推定する.令和3年度は,人工指内部への組込みを想定し,市販のC/VコンバータからPICマイコンの充電時間計測ユニット(Charge Time Measurement Unit)機能を用いた静電容量および並列抵抗を同時に取得する手法を検討した.測定対象の静電容量や抵抗の大きさに応じて外付けの基準抵抗および基準コンデンサを適切に選定することで,複数サーミスタ素子の静電容量および抵抗を同時に取得できることを実験によって確認した.令和4年度は,実際に使用するサーミスタの抵抗変化の範囲に応じて正確かつ安定に測定するための充電時間,外付けの基準抵抗や基準コンデンサの条件を調べるとともに,8個の皮膚センサ信号を同時に取得するための基盤化を行った.更にマイコンから静電容量Cと抵抗RをPCへ転送し,これらを可視化することにより,変化の様子を確認するアプリケーションを開発した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
皮膚センサの多数化,静電容量や抵抗の同時測定の安定化に伴う課題があり,測定系や信号処理部を単純化するための検討に時間を要したこと,また,他の共同研究(科研費萌芽分担,受託研究)の実施にも時間を要したため,予定よりも遅れている.
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Strategy for Future Research Activity |
マイコンを用いた測定系はほぼ使用できる状況であるため,ポリモーダル素子としての機能実現および複数配置による触感取得を優先させ,実証実験を行う.また,昨年度実施できていない定期的なキャリブレーション機能を付加するなど,実際に使用することを想定した処理方法の検討も行い,これらの検証結果をもとに,複数配置と人工皮膚への組込みを試みる.
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Causes of Carryover |
主に,各種機能実現に必要な電子部品や消耗品の購入に使用する.他には,情報収集や学会発表のための旅費に使用する.
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