2019 Fiscal Year Research-status Report
Development of Power Supply and Demand Manager
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18K04081
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| Research Institution | Hiroshima University |
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Principal Investigator |
佐々木 豊 広島大学, 工学研究科, 助教 (10511561)
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2018-04-01 – 2021-03-31
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| Keywords | 電力系統 / 再生可能エネルギー / 供給信頼度 / エネルギーマネージメントシステム / 最適化 / 電力需給マネージャ / ロバスト性 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では，これまでに研究代表者が開発してきた需給制御マネージャを用いて柔軟な形態の自立分散型電力システムの供給信頼度と最適性を追求することで太陽光発電などの再生可能エネルギー電源の大量導入環境における電力系統の諸課題を解決することを目的としている。開発した需給制御マネージャは，既存システムの負荷分散化やシステムの再構築あるいは未電化地域における新たなシステムの構築を行う際に柔軟に対応できるエネルギーマネージメントシステムの一種であり，個々のシステム毎に独立させて制御することも可能である。2019年度では，天候条件に起因する太陽光発電出力の不確定性に対して「ロバスト」な電力需給制御マネージャの開発および機能拡充による改良を行った。具体的には，需要レスポンス等の需要端エネルギーマネージメントシステムの構築として，需要家の効用に基づいた需要レスポンスの基本機能，需要家の太陽光発電を積極的に活用した出力制御機能，電気自動車などを含む蓄電池の統合制御による需給インバランスの解消機能を含む地域マイクログリッドの管理手法の開発を実施した。将来的な開発目標として，提案マネージャを本学実証研究棟への実装することも視野に入れ，リアルタイム需給運用の際のパラメータ設定も検討した。本研究成果は国内会議，国際会議で多数報告し，その成果を論文誌(Journal of International Council on Electrical Engineering)にとりまとめ，広く公表した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2年目までの目標である，需要レスポンス等の需要端エネルギーマネージメントシステムの構築については当初予定の予測部・計画部・運用部について実装済みであり，８割程度機能実装が完了している。また，ロバスト信頼度維持方式についてもインフォギャップ理論を用いた新しいモデル化および定式化が完了しこちらも当初の予定通り研究が進行している。以上から，初年度は概ね順調に進展していると判断した。
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| Strategy for Future Research Activity |
2020年度では，当初の計画通り，部分システム最適化と全体システム協調の追求：前年度までに開発するマネージャにおいて，情報通信システムとの融合を目指した黒板情報の共有による分散システムの協調シミュレーション実験，黒板情報の更新頻度や内容に関する検討，黒板を利用した需要家との価格取引に基づくシステム協調シミュレーション(太陽光抑制，負荷抑制)を検討する。その後，全体総括として部分システムの個別最適化と全体システム協調に関して，シミュレーションをベースに検討を繰り返して方式の改良を行うが，最終的にはすべての研究項目がほぼ完了した時点で，仮想マネージャ協調実験を実施し，提案法の供給信頼度維持能力と最適性を検証する。以上，すべての項目についての3年間の研究結果を報告書にとりまとめ，新手法の有効性・効率性を示す。以上より，本研究の目的を達成する。
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| Causes of Carryover |
2020年3月11日から13日に参加予定であった学会(電気学会全国大会@東京電機大学)が新型コロナ感染症拡大の影響により中止となり，当初計画の旅費が不要になったためである。次年度に令和2年電気学会電力・エネルギー部門大会の参加費および電気学会電力技術・電力系統技術合同研究会の資料代として支出する予定である。
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