2020 Fiscal Year Research-status Report
大強度パルス相対論的電子ビーム照射による土壌中の揮発性有機化合物の処理
Project/Area Number |
18K04088
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Research Institution | Niigata Institute of Technology |
Principal Investigator |
今田 剛 新潟工科大学, 工学部, 教授 (60262466)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 電子ビーム / パルスパワー / 汚染土壌 / 有害物処理 |
Outline of Annual Research Achievements |
PIREB(Pulsed,Intense Relativistic Electron Beam、パルス大強度相対論的電子ビーム)の照射による汚染土壌中のVOC(Volatile Organic Compaund、揮発性有機化合物)の分解処理の基本特性の詳細な解明に取り組んでいる。2020年度は、新型コロナウィルス禍の影響により、他機関(長岡技術科学大学)に設置されている大型実験装置(PIREB発生装置)を利用して遂行の予定であった本研究の肝となる汚染土壌へのPIREB照射実験が行えず、研究に供する周辺機器整備や検証などの限定的な研究実施に留まった。 汚染土壌に照射されるPIREB電流値とVOCの分解処理特性を正確に把握するため、PIREB電流の計測するロゴスキーコイルの時間応答性や電磁シールド特性の向上を行い、その効果を検討した。ロゴスキーコイル内の配線距離の最適化により時間応答性(立ち上がり時間)が高速化した。また、アルミフォイルと樹脂シートを組み合わせた電磁シールドを堅牢なシールドケースに変更するため、被測定電流により生じる磁界のシールドケース内への進入特性をシミュレーションにより検討した。 また、処理チャンバー内の汚染土壌の装填位置や形状の最適化を数値解析により試みた。電子ビームの軌道をモンテカルロ法プログラムCASINOにて計算し、汚染土壌中へのPIREBの進入軌道を評価した。その結果、PIREBの飛程との兼ね合いから、汚染土壌へのエネルギー付与の大部分は処理チャンバのPIREB入射口付近で行われることが予想された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウィルス禍の影響により他機関(長岡技術科学大学)に設置されている大型実験装置(PIREB発生装置)を利用して遂行予定であった本研究の肝となる汚染土壌へのPIREB照射実験が行えなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度は未実施だった汚染土壌へのPIREB照射実験を行う。なお、今後の状況により大型実験装置の利用が制限されることも考えられるため、照射実験は研究の取りまとめ上とくに重要なものに厳選して行う予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルスの影響により他機関に設置されている大型実験装置(PIREB発生装置)を利用して遂行予定であった汚染土壌へのPIREB照射実験が行えず、消耗品、旅費や謝金の支出が執行されなかった。 次年度使用額は、遂行できなかった照射実験のための消耗品、旅費や実験補助謝金に充当する。
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Research Products
(1 results)