2019 Fiscal Year Research-status Report
Application of absorber and antenna technology aimed at reducing noise emitted from PV modules
Project/Area Number |
18K04117
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Research Institution | SALESIAN POLYTECHNIC |
Principal Investigator |
米盛 弘信 サレジオ工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (10455123)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | PVモジュール / ノイズ / MPPT / スイッチング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、太陽光発電における電波障害を改善するためにPVモジュールから放射されるノイズ(磁界)の抑制法を提案することである。2019年度は2018年度の内容を継続し、①異なるバスバー形状のPV モジュールが放射するノイズの解明、②MPPTのスイッチング動作がPVモジュールから放射されるノイズに与える影響、③PVモジュールから発生するノイズの抑制に向けたノイズ吸収法の検討(電磁誘導を用いた抑制法の提案)を中心に取り組んだ。 ①においては、PVモジュールのバスバー断面形状に着目し、バスバー断面形状が電磁波の放射効率に与える影響を調査した。その結果、バスバーの断面形状によって放射効率が異なることがわかった。②においては、MPPT のスイッチング動作としてスペクトラム拡散を適用してノイズ低減を図った。その結果、MPPTのスイッチング動作にスペクトラム拡散を適用することでPV モジュールに生じる電界・磁界のスペクトルを抑制することができた。③においては、電磁誘導を用いてモジュールごとにノイズ対策ができる抑制法の改善を図った。考案した抑制法は、バスバーの裏面に銅線(抑制線)を設置するものである。設置する銅線は 両端同士を短絡させ、バスバーに沿うような形で設置する。当該年度は、抑制線に高周波特性が優れるリッツ線を応用してノイズの抑制効果を明らかにした。その結果、放射ノイズの減少を確認できた。また, 単芯線とリッツ線で作製した抑制線を比較すると、リッツ線を用いた抑制線の抑制効果が高いことがわかった。今年度も、引き続き研究を進め、定期的に論文等にまとめていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ほぼ予定通り「研究実績の概要」で述べた進捗で進んでいる。今年度も引き続き研究を進め、定期的に論文等にまとめていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、2019年度の内容を継続していく。①異なるバスバー形状のPV モジュールが放射するノイズの解明においては、2019年度の結果を受けて、電磁界シミュレーションによってノイズ放射の少ないPVモジュールのバスバー形状を設計する。②MPPTのスイッチング動作がPVモジュールから放射されるノイズに与える影響においては、スペクトラム拡散の拡散範囲に関する検討を行い、PVモジュールから放射されるノイズの低減を試みる。③電磁誘導を用いたノイズの抑制法においては、薄型化のために積層された銅箔線の活用を考え、高周波における特性の向上を試みる。以上の内容を適宜、論文等でまとめていく。
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