2020 Fiscal Year Research-status Report
落差・傾斜の緩やかな箇所で利用するリニアジェネレータ小水力発電システムの開発
Project/Area Number |
18K04118
|
Research Institution | International College of Technology, Kanazawa |
Principal Investigator |
直江 伸至 国際高等専門学校, 電気電子工学科, 教授 (00249781)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | リニアジェネレータ / マイクロ水力 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では落差・傾斜の緩やかな河川・水路での小水力エネルギーを効率よく回収するために考案した,リニアジェネレータシステムを開発することが目的である。小水力では大型水力とは異なり水量および落差が小さいために,発電方式や発電機本体に小水力用発電に適したものを開発する必要がある。本研究では, 振動翼とリニアジェネレータを機械的に連結することで,落差・傾斜の緩やかな河川・水路から水力エネルギーを効率よく回収しようとするものである。本年度はリニアジェネレータの移動子にトルクを伝達するための振動翼について検討した。供試振動体は直径40mmアルミ製の円管を使用し,振動方向に2本のガイドレールを取り付けた。ガイドの設置目的は,流体の流れ方向に生じる力による摩擦を無くすためである。振動体は可動範囲のほぼ真ん中に位置するように支持用バネで調節した。実験では水流の前段階として風をブロアーで当て,振動状態を観察した。さらに,風を円管の中心付近に当てるために風ガイドを取り付けた。このガイドを取り付けることで,ブロアーからの風圧を円管中央付近に集中できた。実験では実測値にゆれがあるために10回の平均値を用いた。4種類の風ガイドを製作し,その違いを観察した。本振動体では,10mm幅の風ガイドがもっともよく振動した。直径が異なる2種の振動体も製作した。2重磁束リニアジェネレータの製作は,ギャップを均一に製造することができず,2種磁束並進構造に変更して製作した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
製作予定の試作機の設計を変更したため,製作依頼先との打ち合わせに時間を要した。
|
Strategy for Future Research Activity |
試作機は完成したので動作確認後,電気的および機械的な定数および特性の計測を実施する。試作機のデータに基づき電磁界解析を行い,理論的な考察を行う。
|
Causes of Carryover |
試作機の完成時期の遅れと学会等へ成果発表・参加ができず差異が生じた。
|