2020 Fiscal Year Annual Research Report
Real-time location estimation technique for in-body devices using advanced human body phantom
Project/Area Number |
18K04123
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
高橋 応明 千葉大学, フロンティア医工学センター, 准教授 (70267342)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 体内無線電力伝送 / 位置推定 / 体内アンテナ / リアル人体ファントム / カプセル内視鏡 / 角度補正 / ヘリカルアンテナ / 脂肪・筋肉・大腸・小腸ファントム |
Outline of Annual Research Achievements |
現在のカプセル内視鏡は内蔵された電池を動力源としており,撮像回数や解像度に限界がある.また,電池には有害物質が含まれており,人体内部での漏洩を考慮すると,カプセル内視鏡の動力源として好ましくない.そこで本研究では,この問題点を解決するため,電波方式を採用したカプセル内視鏡への無線電力伝送技術の研究がなされており,その伝送効率改善には,リアルタイムでのカプセル内視鏡の位置推定が重要となる. 今年度は,MRIによって構築された数値人体モデルを基にして,実験用の高精細人体腹部ファントムの開発を行ない,それを用いてカプセル内視鏡への電力伝送実測および位置推定の実測を行った. まず,昨年度に開発を行った,脂肪・筋肉・胃・大腸・小腸ファントムのレシピをもとに,3Dプリンタにて,胃などの型を製作し,個別組織のファントムをそれぞれ作製した.発泡スチロールの箱をベースとして人体外形を作製し,体外送電アンテナを配置した後に,脂肪・筋肉ファントムを積層するととともに,胃・大腸ファントムを適切な場所に配置した.これらは全て固体ファントムでできており,これを容器として,小腸の液体ファントムを用いて充填し自由にカプセル内視鏡を移動させて測定できるようにした高精細人体腹部ファントムを構築した. また,昨年度までに構築したリアルタイム位置推定アルゴリズムを用いて,高精細人体腹部ファントムも用いて,測定した結果,シミュレーションでの解析結果とほぼ同様の位置推定結果が得られた.体外アンテナとカプセル内視鏡の間に,胃や大腸などの別組織がある部位でも目標誤差内で位置推定できており,全体で90%の位置で目標誤差内を達成した.未達の部位は小腸エリアが矮小な部位であり,他組織からの反射が多大なことが原因のため,カプセル内視鏡の移動量は小さいという情報を加えて推定することにより,精度が向上できると考える.
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