2018 Fiscal Year Research-status Report
Low Power Wireless Communications Network using Unmanned Aerial Vehicle-Base Station (UAV-BS)
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18K04127
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
安達 宏一 電気通信大学, 先端ワイヤレス・コミュニケーション研究センター, 准教授 (50789914)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 移動体通信 / 無線通信 / 通信プロトコル / 省電力ネットワーク |
Outline of Annual Research Achievements |
無線通信ネットワークの省エネルギー化ならびに高効率化を目的として,無人航空機(UAV: Unmanned Aerial Vehicle)を用いる無線通信ネットワークの設計を目的とする.UAVは通信要求や端末の配置状況など動的に変化するネットワーク環境において動的に配置することができるため、無線ネットワークの高効率化に有効である。そこで、本研究課題では、UAVを既存の地上基地局の代わりとして利用する場合や,中継局として利用することを想定し,指向性アンテナ技術を用いて通信範囲を動的に変更するアクセスプロトコルの提案も行う.
地上の無線端末はCSMA方式を用いて通信を行うため、他端末とのパケット衝突によりパケット損失が多く発生する。そのためパケットの再送が必要となり、限られたバッテリー容量を浪費することになってしまう。そこで、初年度である平成30年度は、指向性アンテナを実装したUAVが適切に通信範囲を動的に切り替えることにより無線端末間の送信信号の衝突を回避することで、通信品質を向上させるアクセルプロトコルの提案を行った。提案する手法により、通信を行う端末数を制限することで端末間の衝突を削減することに成功した。またUAVが実装する指向性アンテナにより端末からの受信信号強度を強めることができるため、遠方に存在している端末からの受信品質も向上させることができることを計算機シミュレーションにより示した。この成果は国内研究会ならびに国際会議において既に発表済みである。また、指向性アンテナを用いることの優位性を計算機シミュレーションだけではなく解析的にも明らかにしており、国内研究会において発表済みである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該年度の研究実績概要にも記述されているとおり、研究計画通りの進捗であり、十分な研究成果が得られていると判断できる。当該年度の研究遂行により新たな問題点や改善案なども見つかっているため、順調な進行状況であると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
現在のシステムでは、システム内に1つのUAVのみが存在する環境を想定しているが,今後は、複数のUAVが存在する環境やそれらが互いに協調し合う環境における通信プロトコルや送受信処理の検討を進める予定である。また、セルラーネットワークへUAVをリレー局として導入することで現在の通信品質を向上させるための検討も行う。
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