2018 Fiscal Year Research-status Report
Research on grant-free massive IoT multiple access scheme using physical layer security
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18K04136
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
岡本 英二 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10358963)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | IoT / 電波暗号化 / 超多数端末非直交多元接続手法 / 即時送信型 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度検討を予定していた電波暗号化即時送信型超多数IoT端末接続非直交多元接続手法の構築について,机上及び計算機シミュレーションによって,大規模化の実現を図ることができた.GaBP(Gaussian belief propagation)アルゴリズムを大規模伝送時の受信機の復号に適用することにより,100台程度までの同時通信の信号検出が妥当な計算量で行えることを明らかにした.このことを国内会議の依頼講演,国際会議などで発表した.さらに提案手法の理論的性能を通信路容量を導出することで明らかにし,準ランダム信号の伝送でありつつ,完全ランダムな信号伝送よりも大容量化が実現できることを示した.また安全性についても,共有鍵の許容類似度の条件が厳しく,同一鍵を有しない場合は秘匿性が保てることを示した.以上の成果については新聞記事としても掲載された.一方,無線アクセス系の上りリンク,下りリンクそれぞれについての性能改善手法についても検討を行い,外部符号連接や,多種類の非直交多元接続手法の構築などを行った.具体的にはNOMA(non-orthogonal multiple access)と呼ばれる,スケジューリングを伴う非直交多元接続手法への電波暗号化の構築を行い,性能改善と物理層秘匿性確保の両立を実現した.これらは学術論文,国内外会議で発表した.また,外部にpolar符号と呼ばれる通信路符号を連接した場合の低演算量の電波暗号化MIMO(multiple-input multiple-output)伝送方式の構築について検討を行い,外部符号の符号長が短いときには既存手法よりも低演算量で性能改善が得られることを明らかにした.本件については,国際会議発表においてbest paper awardを受賞した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
電波暗号化即時送信型超多数IoT端末接続非直交多元接続手法の構築について,理論解析もほぼ行え,特性改善が得られる要件を明らかにすることができた.また大規模化についても方式の構築を行うことができたため.
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Strategy for Future Research Activity |
電波暗号化即時送信型超多数IoT端末接続非直交多元接続手法についての学術論文投稿を行っており,これを完了する予定である.大規模化について,GaBP以外のマルチユーザ伝送・検出手法の適用を行い,性能向上を図る検討を行う予定である.また本手法の無線セキュリティについての評価を行いたい.
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Causes of Carryover |
本研究では計算機シミュレーションを実施するため当該年度に計算サーバを整備する予定であったが,別の研究予算で整備したことにより,次年度のより新しい新規サーバ整備及び成果発表旅費に使用することとしたため,次年度使用額が生じた.
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