2019 Fiscal Year Research-status Report
高精度化を図った血管検出用電波型腹腔鏡アンテナシステムの実スケールモデルの開発
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18K04147
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| Research Institution | Nagasaki University |
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Principal Investigator |
藤本 孝文 長崎大学, 工学研究科, 准教授 (40264204)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 俊幸 長崎大学, 工学研究科, 准教授 (50202172)
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| Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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| Keywords | 平面アンテナ / 医療応用 / 内視鏡 / ファントム / 合成開口処理 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
提案する電波型腹腔鏡アンテナシステムは，①高性能小型アンテナ ②信号処理法 ③実験用ファントム を作成する必要がある。また、研究を迅速に進めるために、アンテナのサイズを実スケジュールの2.5倍にしたモデルと，等倍スケールモデルを並行して研究を進めている。
等倍スケールモデル：昨年度はシミュレーションにより3素子モデル（送信アンテナ1つ、受信アンテナ2つ）の設計を行った。血管検出が可能であることを明らかにしたが、直径10mmの円形グランド内に3つの同軸線を装荷することは、試作が難しく測定誤差につながる。従って、制作を容易にするため、2端子モデルの設計を行った。2素子モデルでは、3素子モデルに比べ、血管の位置検出結果においてわずかにずれが生じるが、3素子モデル同様に、血管の直径4㎜、脂肪の表面から4㎜の深さまで、血管の存在を確認できた。
2.5倍スケールモデル：血管検出精度向上のためには、送信アンテナから受信アンテナへの直達波抑制が必要となる。本年度はその抑制法として、誘電体基板側面および送受信アンテナ間に薄い導体板を装荷したアンテナを提案し、その効果について検討を行った。その結果、装荷した導体の高さは直達波の大きさに影響することを明らかにした。導体板の高さの最適化を行った結果、導体を装荷しない場合に比べ、中心周波数付近で8dB程度の直達波抑制が達成できた。
ファントム：血管の電気定数はある程度再現できるようになった。血管ファントムを脂肪ファントム中に挿入した場合、血管ファントムの成分が脂肪ファントムににじみ出る。このにじみを抑えるため、血管ファントムをコーティングする必要がある。現在、血管ファントムのコーティング方法について検討を行っている。
信号処理：アンテナの位置を脂肪表面で移動し、その位置間の受信強度の差分を取る方法を検討している。現在その数値プログラム開発を行っている。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初予定では、2.5倍スケールモデルの高性能化（アンテナ利得の向上、送受信アンテナ間のアイソレーションの向上）を図ったアンテナの設計を終了する予定であった。アイソレーション向上についてはほぼ検討は終わっているが、アンテナ利得向上についての検討が終わっていない。
等倍スケールモデルにおいては、簡易モデルのシミュレーション、試作が完了する予定であった。アンテナサイズが小さいため、シミュレーションと測定に誤差が生じており、その誤差削減について検討を行っている。
ファントムについては、脂肪ファントムに関してはほぼ設計は終了している。血管ファントムに関しては、その試作品に関して再現性が取れるようになった。
信号処理に関しては、新しい血管検出のための信号処理方法（アンテナの位置を移動し、その位置間の受信強度の差分を取る方法）の数値計算プログラムの完成予定であった。現在、プログラム開発中である。
上記のように、アンテナの設計、信号処理数値計算プログラム作成に少し遅れが生じている。
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| Strategy for Future Research Activity |
終了年度にあたる2020年度は、アンテナの利得向上とアイソレーションの向上および、これらの特性と血管検出の精度の関係解明に向けた研究を進める。アイソレーション向上に関しては、アンテナの側面に導体を装荷することによりその効果が確認できている。さらにアンテナ利得向上のため、側面に導体を装荷したアンテナをスタック化したアンテナを検討する。このアンテナに関して、2.5倍スケールモデル、等倍スケールモデルについて設計を行う。
ファントムに関しては、血管ファントムのコーティング方法の検討を行い、にじみ抑制法の確立を目指す。
信号処理に関しては、早期にプログラム開発を修了し、測定結果を用いた数値実験を始める予定である。
最後に、試作したアンテナ、ファントム、信号処理法を組み合わせた実験を行い、提案する電波型内視鏡アンテナシステムおよび血管検出法についての評価を行う。
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Research Products
(1 results)
