2020 Fiscal Year Annual Research Report
Study on weak signal detection in intra-vehicle wireless sensor networks
Project/Area Number |
18K04157
|
Research Institution | Toyota Central R&D Lab., Inc. |
Principal Investigator |
田中 宏哉 株式会社豊田中央研究所, フロンティア研究領域 田中(宏)研究グループ, --- (00524646)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
羽多野 裕之 三重大学, 工学研究科, 准教授 (40402531)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 確率共鳴 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、適度な雑音によりシステムの応答を改善する、確率共鳴現象を用いた非線形信号処理が注目されている。これは、所望信号に雑音を加え、非線形場に通す信号処理手法である。 本研究では、干渉信号を用いて確率共鳴現象を発生させ、微弱な信号を検出する手法を提案した。次に、提案手法における確率共鳴現象の発生メカニズムと、提案手法から得られる無線機の受信感度の向上効果を、数値解析から明らかにした。 2018年度、2019年度は、受信機の周辺に配置した端末から送られる干渉信号を用いた受信端末の感度向上手法について、振幅変調および位相変調での効果を検証した。理論解析及び数値計算から通信容量を評価した結果、干渉信号の存在により通信容量が増加していることがわかった。特に所望信号強度が極めて小さい場合において、干渉信号が無い場合では通信容量はほぼゼロとなり通信不能であるのに対し、干渉信号があると通信容量の大幅な増加が見られた。これは干渉信号により「通信エリア」を拡大できることを示唆している。以上より、提案手法を用いることで、従来手法で検出できない微弱な信号を検出できることを明らかにした。 2020年度は、Received Signal Strength Indicator(RSSI)を用いた測位技術を対象に、これまで検討してきた干渉信号を用いた確率共鳴現象により得られる測位精度の向上効果について検討した。その結果、ゆらぎを観測データに追加することで観測データを拡散し、推定精度を向上できることを確認できた。
|
Research Products
(1 results)