2020 Fiscal Year Research-status Report
Speech signal recovery using an optimized multi-channel adaptive noise canceller based on bone- and air-conducted measurements
Project/Area Number |
18K04175
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Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
肖 業貴 県立広島大学, 地域創生学部, 教授 (50252325)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | マルチ参照チャンネルANCの最適化 / マルチプライマリーチャンネルANCの最適化 / 拘束条件付き逐次最小二乗アルゴリズム / 計算量削減 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和2年度では、複数参照BC(骨導音)チャンネルの最適化の理論的再検討と実測データを用いたシミュレーションによる性能確認・再検証をまず行った。また、単一プライマリーAC(気導音)チャンネルを複数へ変更した場合の最適化アルゴリズムの導出を再確認し、実測データによる動作確認をより詳細に実施した。成果として、プライマリーチャネルの複数化と最適化も音声復元にいくらか貢献できることを確認できた。さらにDSP実装に向けて、必要な機器整備を行った。具体的には以下のとおりである。 ① マルチ参照チャンネルANCの最適化の理論導出の再確認を行ったうえ、実測データへの適用を行った。その結果、単一参照チャンネルしか有しないANCおよび最適化なしのマルチ参照チャンネルを持つANCに比べて、より優れた音声復元能力を有することを詳細に確認できた。成果の整理も一部行った。 ② プライマリーチャネルの複数化と最適化による音声復元効果の向上について、詳しく検討した。改善を示すSNRの範囲が存在し、あまり改善が見られない場合もあることを判明した。また、マルチプライマリーチャンネルの最適化によるコスト増加問題が明らかとなり、削減の検討も行った。 ③ 提案システムのDSPへの実装に向けて、必要な設備について検討に、整備した。 しかし、コロナ禍により、RAによる研究補助や研究支援者との連携がうまくいかず、大きな進展がなかった。また、成果発表も遅れている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
主な理由 主な課題はほぼ計画通りに実施し、成果も知見も一部獲得した。しかし、コロナ禍により、①RAによる研究補助が実施できなかったこと、②研究支援者と連携し必要に応じてデータ測定をすることができなかったこと、③オンライン授業の開講など等により多くのエネルギが奪われ成果発表への準備も遅れたこと、などが挙げられる。
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Strategy for Future Research Activity |
1年の延長を認められたため、以下の計画で研究を進めたい。 ①2年目で行った成果整理をなるべく早く実施し、成果発表を急ぎたい。 ②マルチプライマリーチャンネルANCの最適化実験を継続するとともに、マルチ参照チャンネルの最適化との関係を明らかにし、両者の同時最適化による復元精度の大幅向上の可能性を粘り強く探究する。 ③マルチ参照チャンネルの最適化を有するANCの実装をできるところから実施するともに、本研究のまとめを行う。
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Causes of Carryover |
・RAの活用ができず、成果発表も十分にできなかったため、残金が生じた。 ・残りの予算額について、今年度では、一部をRA研究補助謝金、一部を成果発表の必要な経費として使う予定である。
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