2021 Fiscal Year Research-status Report
Tensor decompositionTensor Decomposition for Brain Signal Processing and BDD & BCI Applications
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18K04178
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Research Institution | Saitama Institute of Technology |
Principal Investigator |
曹 建庭 埼玉工業大学, 工学部, 教授 (20306989)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 脳死判定 / 脳・コンピュータインタフェース / テンソル分解 / 深層学習アルゴリズム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は,脳波データである多ユーザ,多チャンネル,多フレームような脳波データから,有用な目的成分を効率よく抽出する高階テンソルの同時分解法を構築・発展させることであり,また構築したテンソル分解法を基にして,信号処理アルゴリズムや,深層学習アルゴリズムを開発し,これらにより,脳死判定(BDD)や脳コンピュータインタフェース(BCI)システムに適用する. テンソル同時分解法を用いた大規模および高次元データを解析することにより,データの構造を維持すると同時により多くの空間情報を抽出することができる.本研究では,テンソルトレインとトータルバリエーションの制約条件を課し, Alternating Direction Method of Multipliersを適用することにより,テンソル同時分解法を基づいた新しいアルゴリズムを開発し,大規模および高次元MRIデータの処理効率を向上させた.またこのテンソル分解法を脳死判定(BDD)に適用し,優れた結果が得られた.次に,畳み込み神経回路(CNN)に基づいた深層学習法と脳信号処理アルゴリズムを開発し,脳コンピュータインタフェース(BCI)システム脳波や癲癇脳波の成分抽出と識別を行った.これらの新しいアプローチとしてテンソル分解法と対照的に比較することができる. 2021年度の研究成果としては,国際ジャーナルに7篇,国際会議に1篇,国内会議に8篇,計16篇の論文を公表した.今年度はコロナの影響で,国際会議よりも国内会議に発表することが多かった.多くの発表した内容は,テンソル分解法に基づいたアルゴリズムまたは信号処理ためのアルゴリズムや深層学習アルゴリズムの開発,実時間の脳死判定(BDD)や脳コンピュータインタフェース(BCI)システムなどへの適用であった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
昨年度コロナの影響で,実験や開発したBDDおよびBCIシステムのテストなどが完全に実施できないからである.前期には実験を進んでいたが,特にBDDシステム研究においては,開発したアルゴリズムを新たなSimulinkプログラムの導入で入れ換え,実時間稼働システムを設計した.また,BCIシステム研究においては,新たなP300BCIによるロボット制御システムを開発した.また,BCI車椅子制御システムにおいては,必要不可欠であるD/A変換器の回路を設計・試作した.これは採取した脳波を解析・識別し,車椅子への対応するコマンドが通信プロトコルを経って車椅子を動作させることができた.後期には,コロナ第5波の影響で、残念ながら研究室の院生が感染され、拡大させないため,コロナの対策をしっかり行っていたが,その要因で後期の実験活動には難しくなり,スムーズに研究の進行ができなかった.
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画であるBCIの実験と開発したシステムのテストについては,十分にコロナ対策を実施した上で本大学研究室で行う.また,研究計画にBCIシステムの計算がPCで行うこと書いていたが,これから社会のニーズに合わせ,被験者により自由度を高めるため,PCの代わりに,スマホンやタブレットである実現することを目指す.この場合には,新たにスマホンやタブレットの表示と処理プログラムや通信プロトコルを設計する. 研究計画であるBDDの研究については,BDDの患者データ採集,実験及びシステムのテストについては,国際コロナの情勢を見極めながら,コロナの影響を最小限にした上で,夏休みを利用し,より長い出張期間で集中的にBDDの実験や開発したシステムのテストを完成させる予定である. 更に,Zoomなどを利用して国内外の研究者との議論し,纏めた研究成果を国際会議や国際ジャーナルに投稿と発表を行う予定である.コロナの影響で本科研費が更に一年間を延長させ,ご感謝と共に,今年度に完成させたいと考えている.
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Causes of Carryover |
今年度は研究室の計算サーバなどを利用するため,設備備品費を計上しない.海外でBDDの患者データ採集,実験及びシステムのテストまたBCIシステムのテストを行うため,外国旅費を計上した.謝金と人件費については,実験やプログラミング補助を効率的に行うため,大学院生に時給1020円の積算でアルバイト料を計上した.その他の費用として,実験に必要な消耗品や学会参加費,ビザ代金などを計上した.
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Research Products
(15 results)