2019 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
18K04182
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Research Institution | Aichi Institute of Technology |
Principal Investigator |
塚田 敏彦 愛知工業大学, 情報科学部, 教授 (30394638)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中條 直也 愛知工業大学, 情報科学部, 教授 (30394498)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 光切断法 / 3次元形状 / 構造化スリット光源 / 姿勢推定 / センサ |
Outline of Annual Research Achievements |
光切断法センサで、高精度なアクチュエータを必要とすることなく、対象物の3次元形状情報を獲得する方法を研究している。申請者はこれまでに、光切断法で対象物に投射するスリット光を平行に配置した計測方法を開発してその特性を把握した。それによれば、2本のスリット光が平行に配置された条件により、観測されたスリット光画像を解析してセンサの姿勢を逆算して推定することが可能となる。そして、このことから、位置決めに用いられるアクチュエータに必要とされる位置決め精度を軽減できることを確認した。 さらに、この着想を発展させて、投射するスリット光の数を3本とし、その配置を2本の平行線とそれに直交する『キ』の字型とした。そして、1台のカメラと3本のスリット光源を用いたセンサヘッドを試作し、基本的性能を把握した。市販のカメラと光源をベースプレート上に配置して構成したセンサヘッドであることと、ファーストトライでの自作試作品であるため、スリット光源の平行度や直交度で加工精度が十分でないという課題がある中で、従来の2本の平行光を投射する方法に対してのメリットとデメリットを抽出するための実験を実施した。 この実験を進めることにより、当初の構成とした1台のカメラではなく2台のカメラで3本のスリット光を観察する構成にしたほうがキャリブレーションを簡略化できることが明らかとなった。そしてこれにより演算量が削減され、カメラを1台としてコストを下げる事よりも、計算の簡略化でメリットが得られる可能性が見えてきた。 一方、世の中では大変に高価ではあるが、本開発の目的と同じようなセンサ単体で対象物の3次元形状を計測可能なシステムの外販が始まった。これに対しての差別化を意識して開発に取り組む必要性も強く感じている。 その取り組みのひとつとして、アプリケーション側からのアプローチとして、農作物の3次元形状計測への検討に着手した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初想定していなかったカメラの台数を増やしたセンサ構成についての検証が必要となり、時間を費やした。 もうひとつの理由として、新型コロナウィルスの影響により、試作を行うために選定した電子部品(光源、カメラ)の入手が困難となったり入手ための納期が長く必要となったため。
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Strategy for Future Research Activity |
世の中では大変に高価ではあるが、本開発の目的と同じようなセンサ単体で対象物の3次元形状を計測可能なシステムの外販が始まった。これに対しての差別化を意識して開発に取り組む必要性も強く感じており、そのための取り組みのひとつとして、アプリケーション側からのアプローチとして、農作物の3次元形状計測への検討に着手した。 これは、工業製品とは異なり、形状にばらつきが生じる農作物の3次元形状を計測して、消費者の嗜好との関係性を見出し、消費者の嗜好に合致した農作物の生産を支援する試みである。これまでの研究成果を流用する事による貢献が期待される。
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Causes of Carryover |
2019年度にセンサシステムを試作するために予算手当をしていたが、試作のための検証項目が多く、システム試作を行うことができなかったため。 検証項目には2019年度で大方の目途がついたので、2020年度にセンサ試作を実施して助成金を使用する予定である。
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