2019 Fiscal Year Research-status Report
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18K04205
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
平田 健太郎 岡山大学, 自然科学研究科, 教授 (00293902)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ダメージコントロール / 非線形最適制御 / モデル予測制御 / ビークル制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
ビークル制御については, 加減速・荷重移動も考慮したモデルを用いた走行性能の解析について国内会議で発表をおこなった. 同モデルを使用したモデル予測制御による制御系設計について検討中である. また4輪車だけでなく, 二輪車のダイナミカルモデル・最適速度パターン生成についても検討を行っている. また, サスペンションなどの受動メカニズムの最適設計に関連した, イナーターを用いたメカニカルネットワーク系の性能改善についての結果を, 国際会議IEEE CoDIT2019において発表した. 計測系(カメラシステム)については, 視野角の広い魚眼レンズの歪みモデルについての検討を進め, 光軸が計測平面の法線に一致しない場合を含めた計測実験を実施した. 結果の一部を国際会議 IEEE CoDIT2020 に投稿し, 採択された. 一方, 制御系設計, とくに非線形最適制御問題の数値解法については, 人のクランク回し運動と評価規範に関する問題を例にとり, 自前の計算アルゴリズムを用いるこれまでのやり方とは別に, 汎用ソルバーICLOCS2を使って解く検討も進めた. 逐次二次計画法を適用し, 設計パラメータとの同時最適化を図る方法についても検討を進めている. また危険回避時などで重要となる人間との協調に関して, HILS (Human In the Loop System) についての検討も行っている. モデル予測制御系の実装に関しては, 台車振子系を用いた実機実験に成功している. ビークル制御に関連するものとして,近い将来の目標軌道が既知である, 予見制御についても考察した. 具体的にはプリンタ定着器温度制御系に対するヒータ予熱制御への適用を検討し, 国際会議IEEE ICIT2020に投稿, 採択され発表した. 同問題を数理計画法(L1最適化と等価な線形計画法)の立場から扱う方法についても検討し, 結果を国際会議 MTNS2020に投稿し, 採択された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
各項目の理論的検討に対しては着実な進捗が得られているが, ビークル制御実験の環境整備が遅れており, 今後の課題である.
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Strategy for Future Research Activity |
LPVモデルと非線形最適制御の組み合わせについて検討していく. 階層的意思決定については, 確立した数理計画法をベースとした解法において, 実行可能解が存在しない場合の自動的な評価関数の変更, 制約条件の緩和について検討を進める. 実験環境の整備を急ぐ.
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルスの感染拡大によって, 研究の推進や学会参加予定の変更を余儀なくされたため
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