2019 Fiscal Year Research-status Report
Nonlinear Optimal Control Using Structure-Preserving Numerical Integration and Its Extension to Sampled-Data Control
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18K04215
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Research Institution | Nanzan University |
Principal Investigator |
大石 泰章 南山大学, 理工学部, 教授 (80272392)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 非線形最適サーボ / 安定多様体法 / 射撃法 / 偏差系 / 宇宙機制御 / スパース制御 / モデル予測制御 / 多項式表現 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は研究の2年目として,前年度の成果を踏まえ,非線形最適制御のための安定多様体法の拡張について研究した.また,スパース制御をモデル予測制御方式で実現するための方法について研究した.成果は以下のとおりである:1.非線形最適サーボのための射撃法の開発;2.宇宙機の最適追従制御;3.スパース制御のモデル予測制御方式による実現. 「1.非線形最適サーボのための射撃法の開発」では,非線形システムを周期的な参照信号に追従させるサーボ系の設計が系統的に行えるように,最適レギュレーションで有効だった射撃法を適用できるようにした.非線形最適サーボに対する安定多様体アプローチは,Sakamoto-Rehakが提案しているが,本研究ではこれを踏まえつつも,偏差系のレギュレーションと解釈することで,射撃法が適用できるようにした. 「2.宇宙機の最適追従制御」では,宇宙機を周期的な参照軌道に追従させる問題を考え,「1」の方法が有効であることを示した.地球の周りを円軌道をえがいて周回する主衛星があるとき,その周囲における従衛星の動特性は非線形な微分方程式で記述される.この従衛星を周期的な参照軌道に追従させる問題に対して「1」の方法を適用し,良好な結果を得た. 「3.スパース制御のモデル予測制御方式による実現」では,前年度に引き続いてスパース制御のモデル予測制御方式による実現を考え,特に制御則を表現するための数値計算法を開発した.スパース制御では,制御入力は通常0, 1, -1の3種類なので,どの入力値を与えるべきかということに基づいて状態の集合を3つ求めておけばよい.この集合を多項式で表現することを考え,その計算法を開発した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
非線形最適制御のための数値計算法について,前年度の成果を拡張することができ,具体的な制御系に対して有効性を示すことができた.スパース制御に関しても研究を発展させることができ,研究は順調に進行している.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は,これまでの研究成果をもとにして,非線形システムのサンプル値制御に取り組む.サンプル値制御で基盤となる離散時間の枠組みにおいて安定多様体法の考え方が有効であるか考えるとともに,安定多様体の数値計算が可能であるか検討する.また,研究の最終年度として,研究全体を総括する.
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Causes of Carryover |
(理由)今年度学術雑誌で発表する予定だった成果の一部は,査読が遅れたため次年度の掲載となった.その掲載料に相当する分を次年度に繰り越すことにした.また,今年度は理論研究に集中したため,計算機実験は一部次年度に繰り越すことになり,計算機の購入費用も繰り越すことにした. (使用計画)次年度使用額は学術雑誌への論文掲載料および計算機の購入費に充当する.それ以外に計画に変更はない.
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Research Products
(3 results)