2020 Fiscal Year Annual Research Report
Orientation control applicable Cu interconnect on the cutting edge of 3D devices and 3D-LSI
Project/Area Number |
18K04223
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
武山 眞弓 北見工業大学, 工学部, 教授 (80236512)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 勝 北見工業大学, 工学部, 准教授 (10636682)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | Cu配線 / エレクトロマイグレーション / 拡散バリア / 配向制御 / LSI / 3次元集積回路 |
Outline of Annual Research Achievements |
集積回路における配線材料の主流となっているCuは、エレクトロマイグレーション耐性に最も優れた(111)面を配向させることが切望されている。しかし、この面を配向させるためには、従来から下地材料と呼ばれる(111)面の成長をアシストする材料と、Cuの拡散を抑制する拡散バリア材料の2層構造が必要であり、微細化する配線にあって、この2層構造がネックとなっていた。特に、下地材料は比較的膜厚を厚くする必要があり、このことが微細化を妨げる要因となっていた。 一方、3次元集積回路等の従来の集積回路の配線工程が終了してから、いくつかのデバイスや基板をさらに上に重ねていくことが提案される中で、集積回路の配線上に新たなデバイスを形成するなどの新しいプロセスも提案されてきている。それらのデバイスでは配線の配向がデバイスの性能を左右することから、そういった新たなプロセスにおいても配線の(111)配向が望まれるようになってきた。 そこで本研究では、従来のような下地材料を用いず、拡散バリア材料のみでCuの(111)面の高配向成長を可能とすることができないかという視点で検討を行った。その結果、5nm程度の極薄い拡散バリア材料を用いることで、Cu(111)配向が可能であることを新たに見出した。これには、3元合金を拡散バリアとして用い、その結晶の格子定数を合金化でCuの格子定数に近くなるように設定し、かつ合金化しても抵抗率が高くならないような組み合わせを選ぶという我々独自のコンセプトに基づき、材料選択を行うことによって実現された。さらに、その薄いバリアの構造解析はこれまで不可能とされてきたが、ACOM-TEMを用いて、5nmのバリアの構造解析を初めて行い、Cu(111)配向制御を可能とすることができた。この成果は、半導体産業及び学術界において注目を集め、国際会議でAWARDをとるなど、グローバルに評価される結果を示すことができた。
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