2020 Fiscal Year Research-status Report
Research on behavior of the recombination defect of minority carriers depending on the internal built in potential in PN junctions
Project/Area Number |
18K04225
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
鮫島 俊之 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 産学官連携研究員 (30271597)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水野 智久 神奈川大学, 理学部, 教授 (60386810)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 375 nm紫外レーザダイオード / 実効キャリヤライフタイム / 光侵入長 / 再結合欠陥 / PN接合 / イオン注入 / 活性化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本プロジェクトにて作製した多波長光照射型実効キャリヤライフタイム測定装置を用いて測定した、単結晶シリコン表面から約100nm深さに形成したPN接合に、450、635、980 nm三波長の光を照射したときの実効キャリヤライフタイムの印加バイアス電圧依存性の実験結果の理論的解析を行った。短波長光照射とのきは逆方向バイアス印加時はライフタイムは非常に小さかったが、バイアスが0.2から0.5 Vに大きくなるにつれてライフタイムは急激に増大した。そして0.5 V以上は一定のライフタイムとなった。これに対し980 nm長波長の光照射の場合には逆方向バイアス時であってもライフタイムが大きく、ライフタイムのバイアスによる変化が小さかった。解析内容:PN接合面直下約2μmに渡って形成された空乏層の内蔵電位が光誘起キャリヤのシリコンバルク中への拡散を妨げるために実効キャリヤライフタイムが小さくなる。短波長の場合は光侵入長逆バイアス時の空乏層幅よりも小さいのでライフタイムの減少が顕著になる。順バイアス印加により空乏層幅が小さくなると光がシリコンバルク中に侵入するので短波長光照射時のライフタイムは顕著に大きくなる。これに対し、980nmの長波長は光侵入長が逆バイアス空乏層幅より長く、シリコンバルク中に光誘起キャリヤを生成するので印加バイアス電位によらずライフタイムが大きくなる。本成果を2020年9月のSSDM国際会議にて発表を行った。 現在MIS構造を形成して多波長光照射型実効キャリヤライフタイム測定装置を用いて実効キャリヤライフタイムの印加バイアス電圧依存性を測定中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2020年6月に980nm光照射用レーザダイオードが故障した。新型コロナウィルス感染症の影響で修理が遅れたため、本研究を2021年度まで1年間繰り越すことにした。現在はレーザの修理が終わり実験稼働可能状態にある。
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Strategy for Future Research Activity |
PN接合の多波長光照射実効キャリヤライフタイムのバイアス依存性計測と解析の継続とともに、MIS接合の多波長光照射実効キャリヤライフタイムのバイアス依存性計測と解析を実施する。
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Causes of Carryover |
前年度装置故障により、本研究プロジェクトを計画通り遂行できなかった。このため、1年間の計画の繰り延べを行い、当初計画を実施する予定である。主たる経費は材料費及び研究補助員の人件費に充てる予定である。
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Research Products
(1 results)