2020 Fiscal Year Annual Research Report
Development of highly-reliable textured piezoelectric ceramics by utilizing shape-controlled single crystal particles
Project/Area Number |
18K04254
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Research Institution | 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群) |
Principal Investigator |
石井 啓介 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), 電気情報学群, 教授 (30257208)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 非鉛圧電材料 / 配向制御 / 反応性テンプレート粒成長法 / アリカリニオブ系材料 / 粒径制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.結晶粒大型化を抑制するべく焼結温度の低温下を図るため、配向制御に用いる板状NaNbO3(NN)単結晶テンプレートの改質を行った。従来から行ってきた、単結晶粒の小型化、残留する未反応前駆体(Bi層状構造強誘電体)の除去に加え、単結晶内に取り込まれたBiの影響を低減する目的で、水熱合成によるテンプレート表面へのNN・KNN結晶成長を試みた。6Nの水酸化ナトリウム・カリウム水溶液中に五酸化ニオブとテンプレートとを加え、200℃10時間の加熱を行った。水熱合成の結果、テンプレート表面には明らかなNN単結晶の成長層が確認された。しかしながら、テンプレート表面の平滑さが失われ、これを用いた配向セラミックス焼結体の配向度が低下した。加えて、目的であった焼結温度の低下は観測されなかった。 2.昨年度に引き続き、Bサイト過剰(ペロブスカイト構造におけるAサイト陽イオンの比率がBサイト陽イオンよりも小さな組成)の(K0.5Na0.5)NbO3(KNN)仮焼粉末成形体から得られる単結晶の結晶成長性を詳細に調べた。およそ20種類の組成の仮焼粉に対し詳細な加熱温度依存性を調べたところ、化学量論比から1.75%までBサイト過剰率が増加するにつれ結晶成長性が単調に増大すること、および、特定の焼結温度以上では単結晶の極端な異常粒成長が発現することが分かった。Bi2O3を仮焼粉へ後添加した際には、この異常粒成長が添加量に対し単調に抑制されることが同時に明らかとなった。このBサイト過剰率とBi2O3添加量、および、加熱温度を微妙にバランスさせることで、15mm角の大型単板状KNN単結晶を10時間程度の加熱により作製することに成功した。単結晶にはBiが取り込まれているが、Cuは単結晶外に排斥され、周囲の多結晶部に偏析していることがX線蛍光分析により判明した。
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Research Products
(6 results)