2018 Fiscal Year Research-status Report
Development of high performance resist removal technique using laser irradiation for environmental load reduction in semiconductor production
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18K04273
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Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
神村 共住 大阪工業大学, 工学部, 教授 (40353338)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀邊 英夫 大阪市立大学, 大学院工学研究科, 教授 (00372243)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 有限要素法解析 / 高速イメージング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、フォトンコストが安価な可視から赤外波長を用いて高効率で安定したレジスト剥離技術を確立するために、水中レーザー照射条件下での高効率レジスト剥離のメカニズム解明を行った。 1.有限要素法を用いてSiウェハー・レジスト膜・大気あるいは水で構成される解析モデルを構築して、波長532nm、パルス幅8nsのレーザ-光照射後の温度、変位、応力の解析を行った。レーザー照射によるSiウェハー・レジスト境界面での急激な温度上昇は大気中、水中という照射環境に違いがない事が確認された。 2.レーザー照射後の4ns程度で、水中レーザー照射でのみレジスト膜内に大きな圧縮応力が発生することを明らかにした。これは、レーザー照射での急激な温度上昇に伴いSiウェハーがレジスト膜方向に熱膨張するが、水中環境下ではレジスト表面上の水が壁の様に振る舞いレジストの変位を妨げるためである。大気中ではレジスト表面が大気方向に変位できるためレジスト膜内には全く圧縮応力が発生しないことが示された。 3.水中レーザー照射条件下ではレジスト膜内で生じた大きな圧縮応力がレジスト剥離の初期課程と位置づけられるが、今回構築した解析モデルではレーザ-照射後のどのタイミングで剥離が始まるのか時間的な解析が困難である課題も明らかとなった。そこで、高速イメージングカメラを用いた剥離過程の時間分解観察システムを構築し、大気中でのレーザー照射後の剥離過程の時間分解観察に成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画どおり有限要素法を用いたレジスト剥離のメカニズム解明に取り組み、水中環境でのみレジスト膜内に発生する圧縮応力について示した。一方、現状の有限要素法解析モデルではレーザ-照射後のどのタイミングで剥離が始まるのか時間的な解析が困難である課題も明らかとし、新たに高速イメージングカメラを用いたレジスト剥離過程の時間分解観察に成功している。
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Strategy for Future Research Activity |
高速イメージングカメラを用いたレジスト剥離過程の時間分解観察を水中レーザー照射条件下でも行い高効率レジスト剥離のメカニズムをより詳細に解明する。
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