2018 Fiscal Year Research-status Report
Total solution system for ground disaster prevention, cogeneration and construction waste material recycling
Project/Area Number |
18K04341
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
横浜 勝司 北海道大学, 工学研究院, 助教 (50299731)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 地盤補強 / 発電 / リサイクル |
Outline of Annual Research Achievements |
安全な生活空間の確保のための地盤補強、社会生活レベル維持に向けたエコロジーな電力確保手法の確立、持続可能な社会生活システム構築に向けた資源のリユース推進の3者を総合的に実施するための地盤補強ー発電ー資源リユースのトータルソリューションシステムの構築を目指した研究活動を行った。本研究では、T字型部材を製作し地盤に挿入することで部材と地盤間の摩擦または応力分散効果で地盤補強を行うと共に、部材を挿入した地盤表面をアスファルト廃材で被覆して更なる地盤耐久性を持たせた。一方、T字型の部材の金属板部分に熱電素子を設置し、地盤表面および地中温度差を活用した発電挙動についても検証した。 発電挙動に関する屋外計測は、気象条件や地理的条件の違いの影響を見るために、北海道内の4箇所で実施した。T字型部材の地盤への挿入方法の違い、地下水を活用したT字型部材冷却の有無、用いた熱電素子の配列方法の違いが、出力する電圧および電流に大きく影響することが判明した。 T字型部材の挿入とアスファルト廃材被覆による地盤補強効果については、実験室内の小型試験装置を用いて検証した。その結果、無対策の砂地盤に比べて、T字型部材挿入とアスファルト廃材被覆により高い鉛直支持力を得ることが可能になることが判明した。 屋外計測および実内実験の結果より、種々の改良の余地があるものの、地盤補強ー発電ー資源リユースのトータルソリューションシステムの構築の可能性を示すことができた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
発電に関する屋外計測では、当初計画よりも多くの箇所での計測を実施することができた。地盤補強に関する室内実験では、所属する機関にある試験装置の一部を有効活用して一連の試験を実施することができ、実験手順の効率化、データ獲得および分析の作業効率化を図ることができた。以上のことから、おおむね順調に進展していると判断した。
|
Strategy for Future Research Activity |
発電に関する屋外計測では、T字型部材の形状および排熱方法等の改良および熱電素子の配列方法を見直して、地盤温度を活用して出力する電圧および電流を平成30年度より高めることを目指す。 地盤補強に関する室内実験では、鉛直外力を繰り返し受ける条件での試験を進め、動的耐久性に関する検討を深めたいと考えている。また、補強対象となる母材となる地盤の土質を砂地盤だけでなく、火山灰質土等にも拡張して補強効果について汎用性を高める工夫を進めたい。
|
Causes of Carryover |
本研究で用いる試験装置の開発に関して、既存装置の活用を効果的に図ることができたため、研究予算策定時よりも支出を抑えることができたため、次年度使用額が生じた。また、2018年度の屋外計測結果より、発電に関する機能改良の必要性が高まった。そこで、積雪がない夏季に実施する屋外計測の充実を図るべく、主として屋外計測で用いるT字型部材の改良開発費等に次年度使用額を使用したい。
|
Research Products
(3 results)