2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of composite geomaterials for seismic disaster prevention and material recycling
Project/Area Number |
18K04359
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Research Institution | Kagawa National College of Technology |
Principal Investigator |
小竹 望 香川高等専門学校, 建設環境工学科, 教授 (60512704)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐野 博昭 大分工業高等専門学校, 都市・環境工学科, 教授 (50187275)
平川 大貴 中央大学, 理工学部, 教授 (40372990)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 高靭性土質複合材料 / 繊維補強土 / 低利用資源 / 一面せん断試験 / 三軸圧縮試験 / 振動台模型実験 / 再生石膏 / 竹繊維 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、高靭性土質複合材料の高性能化を図る体系的取組みにおいて、1)その構成材料に廃棄物あるいは低利用資源を選択することで多様な材料の高付加価値化を図る資源循環技術として発展させること、2)高靭性土質複合材料の特長を活かした土構造物の耐震補強法を提案し、耐震性能と施工コストの整合を踏まえて環境配慮型低コストの土構造物の地震防災技術を確立することである。 高靭性土質複合材料の強度変形特性の評価に基づく靭性向上メカニズムの解明に向けて、まず、6号~8号珪砂とPVA繊維を用いた繊維補強砂の基本的な締固め特性を評価した。次に、密に締め固めた短繊維補強砂の三軸圧縮試験の結果から、繊維混合によるせん断強度の増加、ダイレイタンシーの抑制が明瞭に確認され、土粒子径と繊維寸法に着目した土と繊維の相互作用の解明に向けて研究方法の妥当性が確認された。 環境配慮型の高靭性土質複合材料の開発において、再生石膏の固化材としての適用性を検討し、硬化遅延剤による品質確保策の有効性が確認された。また、自然由来繊維として竹繊維を用いた補強砂の大型一面せん断試験の結果から、せん断強度を増加する効果を確認した。 土構造物の耐震強化構造の開発にあたり、FEM動的応答解析により既往の振動台模型実験結果を対象とする再現解析を行った。その結果、既往実験と同様に、1)堤体表層に高靭性土質複合材料を用いた部分補強によって堤体の耐震性が向上すること、2)補強材として剛な板状より柔な袋状の補強効果が大きいこと、3) 補強形態としてのり面部の補強が最も効果が高いことが確認された。また、プレセル模型に粘性土を充填した部分補強材を試作して振動台模型実験を行った結果、この補強材は変形追随性を有して補強効果を発揮することを確認した。 上記の通り、当初計画に従って成果が得られ、本研究の発展が期待される。
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Research Products
(18 results)