2020 Fiscal Year Research-status Report
ジョイントアクティビティの形成メカニズムに関する研究~友人関係と場所性に着目して
Project/Area Number |
18K04385
|
Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
原田 昇 中央大学, 理工学部, 教授 (40181010)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
トロンコソ ジアンカルロス 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 講師 (60756336)
力石 真 広島大学, 国際協力研究科, 准教授 (90585845)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 交通行動分析 / ジョイントアクティビティ / レジャー活動 / ソーシャルネットワーク |
Outline of Annual Research Achievements |
第一に、ジョイントアクティビティに関する研究レビューを継続し、TRB2021の関連論文を研究グループで共有し、議論し、分析の枠組みについて、再検討した。 第二に、ジョイントアクティビティの実態を調査し、提案する分析の枠組みをモデル推定を通して検討するためのアンケート調査については、外出自粛の状態が継続する中で、再度延期した。このため、ジアン先生が別途実施したソーシャルネットワークと外食行動実態を含むデータを用いて、1)ソーシャルネットワークを考慮した目的地選択モデルの目的地選択集合の設定方法について検討を進め、複数の候補に絞り込んだ。 第三に、東京大学工学系を中心とする新規留学生のソーシャルネットワークの形成過程を捉えたデータに対して、その形成過程(一部消滅も含む)を説明するモデルを構築し、その推定を行った。現在、シミュレーションに持ち込む方法について検討中である。この途中成果は、力石先生を筆頭著者とする論文として土木学会投稿論文にまとめて、投稿中である。 第四に、群馬都市圏パーソントリップ調査の座標データを用いた同乗トリップに関する分析を行い、同乗トリップのドライバーの内、同一世帯メンバーによるものが四割であること、高齢女性が夫の運転で完全同行するものや18歳未満の男女がその母親の運転で部分同行するものが多いなど、同乗トリップのドライバーと同乗者の特徴を明らかにした。この成果は、土木学会論文集に投稿中である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
既存データに関する分析を進めて、その成果も踏まえて最終的な分析内容を定め、追加調査を実施して、最終成果をまとめる予定であったが、外出自粛が継続する中で通常の外出行動、特に我々の研究が対象としている「複数人との外食」活動を把握することは困難と判断し、追加調査の実施を次年度へと延期し、それに伴い、補助事業期間延長申請を行い、承認された。現時点までに、学会審査論文を一篇、口頭発表を一篇、関連する修士論文を三編まとめているが、追加調査を行うに至っておらず、やや遅れていると判断する。
|
Strategy for Future Research Activity |
2021年5月に追加調査に関する方針を決定し、データ収集を進めて、その成果を含めた研究報告書を作成する予定である。 報告書には、第一に、審査論文としてまとめた我が国におけるジョイントアクティビティの実態と特徴を、第二に、留学生のソーシャルネットワーク形成モデルの推定結果とシミュレーション分析結果を、第三に、外食行動の目的地ならびに同伴選択モデルの推定結果を、第四に、群馬都市圏の車を利用した同伴トリップの実態と特徴を整理する予定である。 追加調査については、外食行動について目的地ならびに同伴者の選択を説明するための調査を予定してきたが、分析の枠組みを明確にするとともに、外出自粛が解除されるなどの条件が整わないと実施できない状況が続いている。このため、対案として、群馬都市圏パーソントリップ調査で明らかにした車を利用した同伴トリップと同伴活動の関係についての調査を行うことを検討している。
|
Causes of Carryover |
コロナ禍の外出自粛状況が継続し、予定していた同伴活動を伴う外食を対象とする実態を捉えるための調査について、実施は困難と判断し再延期した。このため、提案する研究枠組みをモデルの推定を通して検証することに着手することができなかったため、この調査の実施と分析を実施するため、研究期間を一年間延期した。
|
Research Products
(1 results)