2019 Fiscal Year Research-status Report
Portable environmental monitoring of climatic environment and human physiological responses by mobile sensors
Project/Area Number |
18K04417
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Research Institution | National Institute for Environmental Studies |
Principal Investigator |
一ノ瀬 俊明 国立研究開発法人国立環境研究所, 社会環境システム研究センター, 主任研究員 (30231145)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | モバイルセンサー / モニタリング / 気候 / 人体生理 / IoT |
Outline of Annual Research Achievements |
従前の関連研究においては2Gの通信環境下で類似のシステムを開発し、複数の観測事例を蓄積してきたが、リアルタイムのデータシェアリングシステムとしては根本的に無理な部分があったことが明らかになったため、今年度は前年度における検討にもとづき、5G環境下での基本部分の開発から実施し、1km四方程度の狭領域における動作が担保されることをめざした。モバイルセンサー計測データリアルタイムシェアリングシステムの設計には複数の可能性があるため、コストとベネフィットを指標にして代替案同士の比較検討を行い、その結果をもとに、熱環境計測ユニット(気温と湿度、位置・時刻情報)の試作品を完成させた。試作品の製作はアカデミックエクスプレス株式会社(つくば市)との共同開発として行っている。 関連する成果のうち、Ichinose, T. (2019) Development of education materials for awareness of junior generation on urban heat island counteraction. 5th International Conference on Countermeasures to Urban Heat Islands (IC2UHI)では、太陽放射の少なからぬ部分を占める近赤外領域の体感温熱環境影響に対する検討が不十分であったため、被服表面における反射スペクトルの分析を行った。可視領域のみならず近赤外領域までを含めた色彩別の反射率は、濃緑87%、黒86%、青84%、緑84%、紫82%、赤78%、灰75%、黄70%、白63%となっており、従前可視領域の反射率だけを比較した時よりも、表面温度の大小との対応関係が明瞭となった。反射率25%の違いは約15℃の温度差をもたらしている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウィルスの関連で、つくばおよび東京での野外観測やドイツでの二国間シンポジウムなど、予定していた一部の計画が延期されている。 Lin, Y., T. Ichinose, Y. Yamao, H. Mouri (2020) Wind velocity and temperature fields under different surface heating conditions in a street canyon in wind tunnel experiments. Building and Environment, 168, 106500を発表することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウィルスの関連で、つくばおよび東京での野外観測やドイツでの二国間シンポジウムなど、予定していた一部の計画が延期されている。これらは最大で1年ほど先延ばしになると予想されるが、予定通り実行されるよう準備している。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルスの影響で、予定していた東京への外勤ができなくなった。
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