2020 Fiscal Year Research-status Report
Portable environmental monitoring of climatic environment and human physiological responses by mobile sensors
Project/Area Number |
18K04417
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Research Institution | National Institute for Environmental Studies |
Principal Investigator |
一ノ瀬 俊明 国立研究開発法人国立環境研究所, 社会環境システム研究センター, 主任研究員 (30231145)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | モバイルセンサー / モニタリング / 気候 / 人体生理 / IoT |
Outline of Annual Research Achievements |
新型コロナウィルスの影響で、つくばおよび東京での野外観測など、予定していた一部の計画が次年度へ延期されることとなった。よって昨年度に完成していたセンサーの試作品に対し、実用性を高めるべく高度化を行った。ここではフィールドにおける電力消費量を削減するため、データサンプリング時やデータ転送時以外における電力供給を停止するための制御機能を追加した。また時計機能内蔵の必要性が生じたため、リアルタイムクロックというハードウェアを追加している。さらにこれらの作業と並行して、一昨年度までに取得された東京地区におけるヘリコプター観測による地表面熱画像の再解析を行った。これは東京地区における本研究でのベースマップをなすものである。主な作業工程は、空撮された可視画像を用いたGCPデータ(目立つ建物など)の取得、幾何補正、GISによる接合作業、地理座標を付与したラスタ―画像化である。 関連する成果のうち、一ノ瀬俊明:(2020)まちづくりにできる都市温暖化対策 ~気候変動適応策として~. 日本地理学会学術大会,オンライン,令和2年10月;(同発表要旨集,98)では、最小スケール気候変動適応策としての被服色彩選択効果について、風速の効果に関する実証実験(2020年7月29日~8月5日)を実施した。たとえばCOVID-19の流行で注目された、黒など濃色のマスクに関しても、呼気や動作で生じる気流(顕熱輸送)のほか、汗や呼気による湿り気(蒸発潜熱輸送)の影響が考えられる。実験結果からは、日射が弱まり、そこに約1.0m/sの風が加わっても色彩による温度差は意外に縮まらず、顕熱輸送による温度差の明瞭な低減効果には歩く速さくらいの風速が必要であることが示された。またこれらの成果は、YouTube 国立環境研究所動画チャンネル「黒マスクおじさんの本音 ~熱くないのは何色?~(2020年8月10日)として、アウトリーチ活動にも貢献した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウィルスの関連で、つくばおよび東京での野外観測やドイツでの二国間シンポジウムなど、予定されていた計画が延期されてしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウィルスの関連で、つくばおよび東京での野外観測やドイツでの二国間シンポジウムなど、予定されていた計画が延期されてしまった。これらを新年度に実施できるよう準備を進めている。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルスの関連で、つくばおよび東京での野外観測やドイツでの二国間シンポジウムなど、予定されていた計画が延期されてしまった。これらを新年度に実施できるよう準備を進めている。
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