2018 Fiscal Year Research-status Report
コンクリート製造・施工の効率化を目指した調合設計・養生計画支援システム
Project/Area Number |
18K04424
|
Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
杉山 央 宇都宮大学, 地域デザイン科学部, 教授 (50344015)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | コンクリート / 水和発熱 / 水分拡散 / 強度発現 / シミュレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、コンクリート製造・施工の効率化を進めるため、数値計算によって調合設計や養生計画を策定するための支援システムを構築することを目的とする。すなわち、コンクリート部材内のセメント水和反応、微細組織形成、発熱・熱伝導、水分移動、強度発現を精緻に予測するシミュレーション技術をベースとして、計算によって調合や養生の最適解を導出するシステムを構築する。 平成30年度は、コンクリートの水分逸散の基礎物性値を明らかにするための実験を行った。まずは、水セメント比25、40および55%の3種類のコンクリート試験体を作製した。また、コンクリート試験体に風を当てながら水分逸散を測定するための小型風洞装置を製作した。小型風洞装置の内部にコンクリート試験体を設置し、空気の風速を変えながらコンクリート試験体表面からの水分逸散速度を調べた。この実験結果から、水分逸散に関する基礎物性値(コンクリート表面の物質移動係数、交換速度係数など)を明らかにした。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画に従って順調に実験を行うことができた。今後、これらの成果の論文投稿および学会発表を予定している。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成31年度は、平成30年度の実験より明らかになった基礎物性値を用いて、コンクリートの水分逸散シミュレーション技術のプロトタイプモデル(プログラム)を構築する。さらに、既存の熱拡散シミュレーション技術との統合を行う。これにより、コンクリート部材内の発熱・熱拡散・水分移動・水分逸散が同時に計算できるシステムに発展させる。
|
Causes of Carryover |
(理由) 当初の計画に従って順調に研究が進み、有益な成果が得られたので、日本建築学会の論文集に投稿するとともに、日本コンクリート工学会年次大会や日本建築学会で発表することにした。このため、論文投稿や発表に必要な研究費を残した。 (使用計画) 成果公表に必要な旅費、論文投稿費などに使用する予定である。
|
Research Products
(1 results)