2019 Fiscal Year Research-status Report
Structural property of CFT short columns with shearing failure under cyclic lateral forces
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18K04434
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
中原 浩之 長崎大学, 工学研究科, 教授 (60315398)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | コンクリート充填鋼管 / せん断破壊 / 長方形断面 / 正方形断面 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,長方形CFT柱と比較用の正方形CFT柱の試験体をそれぞれ12体ずつ,合計24体作成し,せん断破壊実験を実施する予定であった.3年計画の1年目の2018年度において,長方形CFT柱6体,正方形CFT柱6体の合計12体の実験を行うことができ,計画の半数を達成できた.2019年度においては,長方形CFT柱3体,正方形CFT柱3体の合計6体の実験を行ことができた.2019年度と2018年度の試験体の違いは,ダイアフラム形式である.2018年度の通しダイアフラムを有するCFT柱試験体の実験が成功したのに対比して,2019年度の外ダイアフラムを有する長方形CFT柱試験体の実験では,当初予定したせん断破壊による最大耐力を観測することができなかった.これは,制作した試験体において,外ダイアフラムから鋼管ウェブへの力の伝達が適切に行われず,鋼管フランジが支圧により破壊したことが原因と考えられる.2020年度の試験体は,この点を改善した外ダイアフラム形式の試験体を再度作成し,実験を実施する予定である.また,解析については,引き続き九州産業大学の内田和弘教授に協力いただき,汎用解析コードDIANAによる荷重-変形関係を続ける.ダイアフラムの形式が変わると,鋼管内部のコンクリートの圧縮束の角度が変化して,せん断耐力に影響を及ぼすことが,2019年度と2018年度の,正方形試験体の実験結果から分かっている.解析では,この点に注目して,CFT柱のせん断抵抗機構の解明に寄与する.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では,長方形CFT柱と比較用の正方形CFT柱の試験体をそれぞれ12体ずつ,合計24体作成し,せん断破壊実験を実施する予定である.3年計画の1年目の2018年度において,長方形CFT柱6体,正方形CFT柱6体の合計12体の実験を行うことができ,計画の半数を達成できていた.しかしながら,2019年度においては,特に長方形試験体が当初の予定と異なる破壊形式を見せたため,これの原因解明と解決法の提案に時間を費やした.従って,2019年度においては,長方形CFT柱と比較用の正方形CFT柱の試験体をそれぞれ3体ずつ,合計6体の実験を行うにとどまった.また,本年度は,英文での学会発表の原稿執筆に時間を要したため,和文での研究発表を行うことができなかった.2020年度は,論文制作や国際会議出席を主に考えていたが,当初の計画を全うするため,さらに長方形CFT柱と比較用の正方形CFT柱の試験体をそれぞれ3体ずつ,合計6体の実験を追加する予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度は,当初の計画を全うするため,さらに長方形CFT柱と比較用の正方形CFT柱の試験体をそれぞれ3体ずつ,合計6体の実験を追加する予定である. 予算と時間に余裕があれば,さらなる実験試験体を追加で製作して,せん断破壊するCFT柱のデータを蓄積したい. 2019年度の結果は,2020年度のWCEEと長崎大学紀要に公表することになっている.
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